第二話 自称神と座布団
どうも!冥土です!第二話です!すっごい不定期の連載になってしまいますが、暇つぶし感覚で付き合ってくれると嬉しいです!よければコメントなどもしていってください!
「ん、あれ?」
僕が次に目覚めたのは見渡す限りの真っ白な何もない空間だった。
「ここどこよ?」
そうだ、お爺さんを助けて…あれ?お婆さんだっけ?……まぁいいか、老人を助けて代わりに死んだはずなんじゃ?と思考を巡らせていると不意にトントンと誰かに肩を叩かれた。背筋が凍った。今この空間には僕しかいないはず、じゃあ誰が僕の背中を叩いたんだ?
「ーー誰ですか?」
とりあえず振り返ってそう聞いてみた。そこには、まるで日本神話に出てくるような服装をした髪の長い同性の僕でも息を飲むほどの美形の男がいた。
「髪の長い神、なんちて。」
てへぺろっと自称神は舌を少し出し、可愛くウインクしてみせた。神様は案外接しやすいのかもしれない。
自称神に「まぁ座りなよ」と言われ、言われるがままにとりあえず(気付いたら出現してた)座布団に座った。
「とりあえず自己紹介だね。私は神だ。」
と、神は言った。適当にでっちあげた嘘にしか聞こえないが、彼が何故だか嘘をついてるようには見えないし状況的にも疑いようがない。
「君は椎名良くんだね?」
「はい」
「えっと、君は本来ならば死んでしまわない予定だったんだ。だが、君は死ぬ直前に老人を助けた。そして、それが原因で死んでしまった。間違ってはいないね?」
「はい、僕の記憶が間違ってないのならば全て正しいです。」
実のところ衝撃のせいであまり覚えてなかったりするけど大体は合ってるはずだ。それにしても妙に丁寧だなぁと考えていると、
「実は君が助けた老人は僕の分体なんだ。」
神は心の底から申し訳なさそうに言った。