設定資料─技能指南書─
□技能とは
先天性獲得能力である特異能力いわゆる異能(結能品、神通力、魂動力)に対して、人間個人が一生の間に、環境の影響や鍛錬によって獲得した後天性獲得能力を技能と呼ぶ。技能は異能と違い、努力と訓練次第で獲得可能な汎用性の高い能力である。
自然現象を念動操作する自然念動操作能力例えば炎隔操作など異能を詠唱、印組みなどの儀式を通して、再現したものが、魔法技術いわゆる魔術である。このように、魔術や武術、医術などの技術を習得する能力が技術獲得能力いわゆる技能である。過程を飛び越えて結果のみ発現させる異能に対して、技能は、原因から様々な過程や工程を経て結果を出す技術体系に対する能力である。勿論、過程をショートカットする異能に比べて、スピード・威力などは劣るが。
技能取得希望者には、技能検定制度に基づく実習・講習・研修を行い、技能検定で合格すれば、技能資格を得られる。彼らは技能力者や単に技能士と呼ばれる。
□技能カード系統
元々、異能を持たない大多数が、異能を再現する魔法技術いわゆる魔術や武術などを後天的に獲得するために技能は発展して来た。しかし、近年、双方向性の能力情報を抽出・再現する「能力拡張模造システム」が開発され、事態を一変させる。
能力拡張模造システムは、時間をかけて学習したいわゆる手続き記憶や手続き的知識を保存するための「能力拡張保存システム」と再現するための「能力拡張再現システム」で構成される。まず技能を保存する過程は、技能力者にマスターシステムを装着し、技能における動きと力加減などを情報として抽出し、技能力者の能力を代わりに行うスレーブシステムによって再現させることで反作用の抽出を行う。
このMSシステムに基づき、開発されたのが、能力拡張カードである。いわゆる技能カードは、能力を拡張するための小型のプリント基板として魔法陣を内蔵し、機器のスロットに挿入及び装着することで、情報として保存され、抽出した技能や動作をいつでも・どこでもそして誰でも再現できる。この汎用性により、無能系いわゆる無才色能力者だけでなく、異能を補助する為、有才色能力者にも技能カードは爆発的に普及した。
技能カードは、トランプや小アルカナで分類され、以下の四つの組とEXその他の技能に分類される。
・♧杖の魔攻技能
クローバー(♧)を象徴とする魔術攻撃特化技能。霊脳空間から他者の手続き記憶や手続き知識をデータとして、霊脳皮質に降霊し、詠唱、印などで術式を組み上げ、魔術による遠隔攻撃を再現する。詠唱の術式や基礎印形形態からの印組みなどの術式を圧縮し、解放するだけで、発動する。基本的に念動系自然操作型いわゆる然動能力者の下位互換能力である。
・♤剣の武功技能
スペード(♤)及び剣に象徴される武器及び武技系攻撃技能。剣技に代表される武技全般の技能を扱う。霊脳空間から達人の剣技などの手続き記憶や手続き知識を霊脳皮質に降霊し、捕動した武術技能を予備動作例えば構えの状態から憑き動かされるように、再現する。接近戦における物理攻撃役を務め、物理攻撃で敵を倒す力は勿論、継戦能力が求められる。氣功系身体強化型いわゆる強身能力者と相性がいい。
・♡杯の支援技能
ハート(♡)に象徴される魔術支援特化技能。神聖魔術などの魔術技能により、組み上げた術式で武器や人体を支援する技能。主に強化技能、弱化技能、回復技能、浄化技能に分けられる。氣功系付加能力いわゆる付加能力者の能力を再現した技能が多くを占める。
・◇盾の防御技能
ダイヤ(◇)に象徴される防御技能には、盾に象徴され、物理近接攻撃及び魔術遠隔攻撃を防ぐ物理防御技能、護符に象徴され、精神攻撃を防ぐ精神攻撃防御のニ種がある。
・EXその他の技能
四組の戦闘技能以外の技能が全て属し、以下の四つの分野に分類される。
①感覚運動系技能
人間の身体の感覚機能と運動機能に主に依存する技能。
②情報管理系技能
知識等の情報に基づき、判断、推理、思考など情報処理を行うことで、情報を管理する情報管理能力に依存する技能分野。
③生命保全技能
感覚運動系技能と情報管理系技能の両者を使用し、生命の保存を図る技能。
④対人技能
人間に対して働きかける技能分野。
更に各組は、希少度に基づき、ランク付けされている。希少度の低いカードは基本的な能力や効果のものが多く、カード市場に出回ることが少ない希少度の高いカードほど持っている能力や効果が優れる傾向にある。
・数持ち
2
3
4
5
6
7
8
9
10
という2から10のランク付けは希少度に応じて数持ちと呼ばれる。数字が高いほど希少度も高い。
・銘持ち
J=ジャック
Q=クィーン
K=キング
1=A
というランクは、銘持ちと呼ばれる。特に1は、Aと呼ばれる。
□デッキ構成
基本的に技能カードは、異能と違い、その場一度限りの即席使い捨てカードである。また技能カードを一度にセットできるカードスロット数は五枚が限界である。そのため、空きスロットに新たに技能カードを補充するカード交換の手間が、戦闘中に生じる。その際、いちいち必要なカードを探す時間はない。各プレイヤーは、予め集めたカードでデッキを構築し、カード交換の手間を省くのが必須となる。
デッキ構成では、カードの系統いわゆる「組」を統一し、特化する方が有利になるとされる。例えば近接物理攻撃役は、剣の武功技能いわゆるスペードのカードで統一することで、より物理攻撃技能が強化される。ただし前述のスペードの場合、近接物理攻撃特化のため、杖の魔攻技能に対する防御力は紙となるように、統一する弊害として、組の持つ弱点もより顕著になる。
またカードの効果を複数組み合わせ、強力な相乗効果を起こせる場合がある。これをポーカーに習って手役と呼ぶ。強いデッキを組むためには、効果的な手役をデッキに組み込むことが必須となる。
・ロイヤルストレートフラッシュ
超絶武技などの超絶技能いわゆる絶技級の手役。10.J.Q.K.Aで5枚が全て同じマークという役を揃えた時、習得出来る。絶技の最上級。
・ストレートフラッシュ
絶技級の手役。連続した5つの数字で5枚全てが同じマークという手役を揃えると獲得できる。
・4カード
絶技級の手役。マークは問わず同じ数字のカードを4枚揃える手役で、「クワッズ」とも呼ばれる。
・フルハウス
秘技級の手役。5枚で3カードと1ペアを作る手役で、秘儀技能いわゆる秘技と呼ばれる技能が獲得出来る。
・フラッシュ
秘技級の手役。5枚全てが同じマークという手役で獲得できる。
・ストレート
秘技級の手役。マークは問わず、5枚の数字が連続している手役で獲得できる。
・3カード
特技級の手役。マークは問わず同じ数字のカードを3枚揃える手役で、特殊技能<特技>と呼ばれる技能が習得可能。特技の最上級。
・2ペア
特技級の手役。同じ数字のカード2枚の組み合わせをペアと呼び、ペアが2つの場合、特殊技能が習得可能。
・1ペア
特技級の手役。ペアが1つの手役で、習得可能。




