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◣皿◢  作者: REXULTI
1/2

ぼくの名前は角田雅典です。職業は言えないけどそこそこ稼いでます。いわゆる証券マンみたいなもんです。これを見ている奴らと一緒にしてもらっては困ります。大体こんな物を見るのは山谷俊明みたいな精神のおかしいレイパーに決まってます。

お前らのような下を見ることでしか生きることできないクズどものためにあえて人生の恥部を晒してるんだから今すぐギフト寄越すんですよ。ギフト0?朝から気分悪いですね。

スペックは…見ればわかる通り高身長、高学歴、眉がキリッとしてて鼻が小さくて甘い顔立ちのかわいい系イケメンですよ。もちろんモテます。彼女2人、彼氏1人。職場は徒歩5分圏内ですよ。

全くこれから仕事なんですよ。ゲェエエエ。駅前に行かないと行けないんです。今日はデイトレですよ。親が投資してくれた1万5000円と売りで稼いだ5000円を運用するんです。

窓際の台を確保するのにこれから並ばないと行けないんです。

そこを陣取って彼女の帰宅時間になるまで待つですよ。

話すのに集中しすぎて時間がやばいです。走らないとー

ぼくは足が長いので時速10kmをキープして走れます。すごいでしょ。(…ドン

痛いですね。なんですかこの肉塊は。ちゃんと前見てあるいてくださいよ。てかなんで全裸なんですか。

「曲がり角から急に飛び出すなよ───うわ!なんだこの化け物!」

「ばけものとはなんでしゅかクソガキ」

「てめえもガキだろおら!」(ギュゥゥゥ

そう言うと抱きついてきました。くっくるしぃ…このデブ無駄に力が強いです。

「涎ダラダラたらしてようかいえきのつもりかぁ?アハハハッハハハハァ↑」

(…離すのでしゅ。人権侵害と肖像権侵害で訴えましゅよ‥)

だんだん意識が薄れてきました。目の前にはこぶりの金玉が歪んだ視界で二重にゆれています。まあホントはゼロ距離で押し付けてきてるので見ないですが。想像です。走馬灯ってやつです。

(…バチチ

「うぎゃあああああああああああ。たまがやけるううううう。」

やっと離してくれました。ホントは彼女に使うつもりだったんですが。

まだ喚いて動いてますね。用心するに越したことはないです。(ギュウウウ

ω(バチチチチチチチチ

失禁してぐったりしたきり動かなくなりました。

(中略)

やっとつきました。あの変態デブに捕まったせいで遅刻してしまいました。窓際の席は……埋まってました。

仕方なしに目当ての席のまわりをウロウロして様子をみました。

「ちょっときみねぇ うん未成年だよねぇ困るよぉ」ジャアアアアアアアア

サングラスを掛けた即身仏が話しかけてきました。

「未成年じゃにぇーよ」ジャアアアアアアアア

「はい?なに?もう一度…クエエエエ」ジャアアアアアアアア

「おい!おみゃーら俺の後ろでもめてるんやのーや!集中できんやろうがあああああ!」アアアアアアア

禿げた金玉のような顔したおっさんはいきなりそう叫ぶと灰皿をぶん投げてきました。

「光の速度で〜蹴られたことはあるかい?」

「うるしゃーのう。まーたおみゃあらのせいであたらなのうや。じゃから遠隔操作でもしてるんやろがああああああ!」

おっさんはそういうと顔を押さえつけてきて手に持ってた煙草を口の中にねじ込んできました。

紫煙と熱さと異物感で唾液が堰を切ったように溢れ出しました。

それを見ていたナマポ骸骨はティッシュの空き箱で作ったハンドメイドのマイクを口いっぱいに近づけ鼻で笑いながら

「おい、メガギャラドス!たきのぼりしろよ!フッ」

構内放送を通して爆音で響きわたる罵声。

ハゲの囚人服着たおっさんは満足したのかぼくをミリオンゴッドに叩きつけタバコに火を付け吸い始めました。

ぼくの心は殺されました。時価22万円の心。

その場で示談で脱肛デパスに取り立てたんですが、ゴネられて過払い分を返す羽目になりました。

いつ襲われてもいいよう、靴下にパチンコ玉を詰めたものを護身用に準備していたので、それで二人の向こう脛を殴りつけ後ろを振り返らず、全力で走りました。青と赤の小さな男女を型どったマークを見つけたぼくは追手からのがれるためトイレに逃げ込みドアを側にあったモップでロックしました。

ホッピングするローライダーのようにドアが激しく暴れます。

「クソ店が!二度と来るか。バカが!金返せよ!!北朝鮮に送金する反社会の癖に金盗ってるんじゃねーぞ。この野郎杖でよぉ穀すぞ!」

後ろから突然怒鳴り声が聴こえたので振り返ると杖をついた太ったおっさんが携帯画面に吠えつつ、小便器に脱糞してました。

「あっ(▀◕つ◕▀)ごめんなさい。でもあっちでトイレするのメンドイっすよね(汗)」

それどころでなかったので無視して急いで奥へ向かい。

王シュレットを押しのけ便座に飛び込みました。

目を閉じ泳いでいくとお濠のような所に着きました。

箱が浮かんでいたので中に札束が入ってないかと見てみると破られた袋が出てきました。

ラベルには掠れた字で『いい湯旅立ち』と書かれていました。

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