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神様転生

めしませ、神様転生空間

作者: 製本業者

テンプレートのフォーマットに則っている部分があるため、苦手な方はご容赦ください。

「何だ、ここは」


さっきまで、大学からの帰り道を歩いていたはずなのに、気がつくと、白い空間に浮かんでいた。とにかく何も無い。ひたすら何も無い。



「ひょっとして、トラックに引かれた?」



何となく思い浮かんだ言葉を口にする。



「そうだ」



突然、目の前に白髪の老人が現れた。

おかしい、さっきまで誰もいなかったのに。

ジジイをじっくりと観察する。

なんとなく威厳があるような気がする。勘違いかもしれないが、だんだんそんな気がしてきた。



「ひょっとして、あなたは神様?」



気がつけば思ったことを口にしている。



「よくわかったな」



なんとなく言ったのが正解だったらしい。

でも、これってひょっとして。。。。。。



「俺、どうなったんです」



「そのことだが。。。。。。」



いきなりジジイが土下座してきた。



「申し訳ござらぬ!!」



「(これはやっぱり。。。。。。)」



「まずは状況を説明すると、君は横断歩道中、居眠りをしていたトラックにハネられて死亡した」



「(まさかとは思ってたけど。。。。。。)」



「その際に、実に言いにくいことなんだが。。。。。。

申し訳ない。ちょっとした手違いがあって、だな」



「(うひょー!テンプレ来たー!!)

ひょっとして、別人を死なせた?」



「ああ、悟りが早くてたすかる」



「(キリッ)

なんてことしてくれるんです」



「まったく、もうしわけない」



「(よし、これは)

 じゃあ、生き返らせてくださいよ」



「あいにくなんだが、あれだけ肉体がぐちゃぐちゃだとわしの力ではどうしようもなくてな」



「(よっしゃ、予想通りだ)

勝手に殺しておいて、なに勝手なことをいってるんです」



ぽかぽかぽか。



「わ、わ、叩かないで、乱暴はやめてくれ。

わかっておる、わかっておる。

怒るのはもっともだ。

そこでだ、お詫びといっては何だが、転成してもらおうと思っておる」



「で、どんな世界だ」



WKTKして、自称神の言葉を聞く。やっぱ、好きなアニメの世界とかにいけるのかな。ほんと、おらぁわくわくするぜ。



「そうだな、端的に言えば、異世界転生というのにあたるかな」



「うひょ、漫画かアニメの世界に。。。。。。ってやつだ。

で、どんな世界?」



「好きな世界を選ばせてやれれば良いが、まあそうもいかんのでそれは許してほしい。

あ、マテ、望みの世界とまでは行かないというだけだ。

一応二つの世界から選ばせてやるから、げんこつをつくるな。


で、その世界だが『剣と魔法のファンタジー』世界と『学園伝奇小説』の世界なんだが、どちらがよい?」



異世界ファンタジー

学園ラブコメアクション

どっちも捨てがたいなぁ

どっちもウハウハでモテモテってやつだが、ここは現代知識チートってやつが鉄板だな。



「異世界ファンタジーの世界でお願いします。

なあ、ところで、このまま転成ってことはないよね」



「ん?

べつに、何か問題でもあるのかな?」



「勝手に殺したんだから、わびの一つもつけるのが筋ってもんだろ」



「その代わりに、希望の世界に転生をだな」



ぽかぽかぽか。



「わかった、わかった。わかったから、そんなに殴らんでくれ。

では、おわびを兼ねて能力を与えるからそのままじっとしておれよ」



「おお、頼むぜ。よし、待ってろよ、まずは。。。。。。」



「じゃあな」



パチ



 音と同時に、彼は……存在を含め、完全に消滅した。

 彼の言葉を遮るようにしてただ一度指をならしただけで、神を名乗る存在だけを残して、一切が完全に消え去った。光すらも。




「いい加減、もうよろしいのでは」

 先ほどとは姿だけでなく口調も変え、神と名乗った存在は手を広げ、呼びかけた。

 闇でもなく、光でもなく。ただ空間としか呼べない場所に存在する唯一は、どこかに訴えかける。そこには、先ほどまでの情けなさを伴った人間くささは一切なく、神々しいとかまがまがしいとか言った言葉が密かに内包する薄っぺらい部分を剥ぎ取った、一種超越した何かがあった。

「何を言う。再び挑んできたのは、おまえの方であろう。

 のう、サタンよ」

 サタンとよばれた存在の背後に生じた存在から、声と表現するのが一番近いのであろうものが発せられた。凝視しても人の目にはゆらぎとしか感じられないが、確かに『そこに在る』

 サタンが超越した存在だとすれば、”それ”は確かに『そこに在る』

 その声に、振り向きながらサタンは尋ねた。

「確かにそうですが。

 ですが……

 だからといって、それが私が殴られて良い理由になりません」

「別に殴られたとて、人が虫に殴られたようなもので、おぞましさすら感じまい」

 確かにそれは事実だった。痛がって見せたのは、人間たちのいう演技にすぎない。最初から演技にすぎないし、そもそも人が虫に対する感情以上のものがあるか怪しいこともあり、人間たちのいう安っぽいプライドだのといったものは一切なかった。

 だが。

「そういうことを言っているのではありません。

 これで何十回目だとお思いですか。

 一見下心満載なのに実は純粋など、真の信仰心を持った……

 ……ようやくわかりました。これは私への罰なのですね。

 あの、ヨブの時の……」

 その瞬間、まさに自らを真似て作った存在のごとく、にやりと笑ったのをサタンは感じ取った。


わかりやすく改訂したつもりですが、それでもわかりにくいと言う批判は甘んじて受けるので、是非ともご意見をお聞かせください。

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