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一人二役の完全犯罪  作者: 篠宮リド
2/8

0点のテスト

「おはよう」


誰もいないのにそう言ってみた。

いつもの光景を目にする。

しかしふと疑問に思ったことがある。

日付が二日ずれているのだ。

二日とんでいる。


まぁ僕の勘違いだろう。

そして学校へ行った。


見られている気がする…

誰にかというと同級生全員にだ。

オノマトペで表現するならヒソヒソってやつだな。

ぶっちゃけ心当たりはない。

というかいつもテスト前は必死に勉強してるやつらが何故今日は誰一人としてしていないんだ。

まぁ、どうでもいいが。


しかし今日はテストがなかった。

一限目からテスト返却という。


テストが終わってる…?


考えても仕方ない。

返却を待つか。


受けとったテストは


なっ…!?


【0点】だった


しかも内容がひどい…


バカとか、アホとか、小学生のような回答が

書かれている…


「僕のだっていうのか…?」


社会 0点

理科 0点

国語 0点

英語 0点


どれで0点じゃないか…


どうなっているんだ。


となると数学も…


数学【100点】


は…?満点…?


いつもなら当たり前だが…

何故数学だけ満点なんだ…


落書きは書かれているが…


僕よ、考えみろ。

僕はこのテスト期間、二日間の記憶がない。

-このテストは僕が回答して記憶喪失した可能性-


【NO】だ。僕がこんな解答するわけがない。僕のプライドが許すはずがない。


では、-タイムスリップした可能性-


【NO】だ。ワームホールの利用はまだ実現していない。


では、-誰かが僕のテストを代わりに受けた可能性-


平均20点台の数学のテストでバカしかいないこの学校で満点をとれるやつはいるのか…?

2位の梓廼ですら92点だ。

外部生…?

外部生がわざわざ侵入して僕のテストを解答したとは考えにくい。メリットはないし、リスクがある。そもそも僕に外部生と関わりはない。


僕はあまり人と関わらなく、友好関係もとても狭い。


「あの。」


梓廼が話しかけてきた。


「何か用?」

「北条君今日はいつも通りだけど、昨日と一昨日はどうしたの…?」

相変わらずのぶりっ子なのはむかつくが、詳しく聞こう。


「昨日と一昨日僕何かあった?」


「なんだか不良みたいで、髪をあげていて、オラついてた。顔は同じなのに別人みたい。あ、あと…」


「あと?」


「目つき悪く感じたかな…」


「そうか。教えてくれてありがとうな。」


「で、でも女子にモテてたよ!」


それは何か腹が立つな…


疑問は二つだ。


【一つ目】


-そのオラついてた奴は僕なのか-

もし僕なら、洗脳の類だ。


僕は、目立たないようにしている。

目立つのが嫌いなわけではない。

ただ、面倒くさい。人と関わることが。


だから僕には友達がいない、いや作らないわけだ。

だからそんな僕がイメチェンだとか自らイメチェンだとか目立つことをするはずがない。


だが、そんなことは考えにくい。


【二つ目】


僕じゃないとしたら…?


顔が似ている人物…?顔が似てる人物…?


これは(さっき)考えたな…


やはり第三者がわざわざこんなことをやるとは考えにくい。


思いつくなら愉快犯くらいだ。


分からない。

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