これなら何がでも、夢だとしてしか判断できない。
この平和を手にする爲に過去の先祖たちは何をしてきたのか?
何が必要で、何が不要で、何が必要と不要なのかを沢山沢山話し合ったに違いない。
「初めましてユウキ姫」(ドキドキ)
「はじめましてユウキ姫」(ドキドキ)
「ん、初めましてユウキ姫」(ドキドキ)
「ども、初めましてユウキ姫」(ドキドキ)
「やーやー初めましてユウキ姫」(ドキドキ)
はい、はじめまして。
婚約者5名…なのは良いけど………。
なんで女の子もいるの?いや、まて…これはあれだろ?たぶんあれだ…えーーーーーっと…そう!あれだよアレ!!わかるだろう?一見して女の子に見えるが…その実、ウソみたいだけどホントだ!と言えるあれだよアレ!!男だが女の子に見えるあれあれ!…なんだっけ?
「一王の姫カミナリです」(ドキドキ)
「三王の王子アタエルです」(ドキドキ)
「ん、四王の王子ミテイルです」(ドキドキ)
「ども、よろしく五王の姫ミズです」(ドキドキ)
「やーやー六王の王子オチツクだよ」(ドキドキ)
…普通に姫がいる。
いや、わかるよ?二王と三王の魔法と超能力で性別関係なく、赤ちゃんと出会えるようになったからね。
なんというか、世界は自由に恋をする事が出来るようになったって感じだ。しかし、だったら性別は無意味なんじゃないか?という議論があったりするが…それこそ無意味だろう。何故なら性別の一致不一致なんて、その人が思っているだけでそうなるからな。ま、確かに嫌な人はイヤだろうが…そんなこと、大きくなれば、…なんてことは無い。子供が良く考えてそれが世界にとって良い事か悪い事か判断できなかったという事だと、氣が付くだろう。だから、性別は些細な事だ。
「ボクと…」(ドキドキ)
「わたしと…」(ドキドキ)
「ん、わたくしと…」(ドキドキ)
「ども、ねぇねぇ…」(ドキドキ)
「やーやー、よければね…」(ドキドキ)
「「「「「結婚しよう」」」」」(((((ドキドキ)))))
…いや、自分は些細じゃないな!
というか、姫にも結婚も仕込まれるのか!!
っく、姫と結婚とかどんな逆玉の輿だよ!!
いや、夢の中でなら俺も王の娘…イーブンっちゃイーブンだから、対等…なんだよな?
でもさ、この場合結婚したくないんだよな。俺は…。
いや、結婚したら…その姫だし?お世継ぎ産まないと、アレだろう?
なんというか、してしまったら流れで回避不可能状態になりそうなんだよな…。
今ならまだ大丈夫という…なんか変な確信がある。
「君がカワイイからボクは本氣だよ!」(ドキドキ)
「わたしは…とても、努力をされているから…好きです」(ドキドキ)
「ん、カミナリと同じく愛らしい姿で」(ドキドキ)
「ども、カミナリと意見がいっしょだね~」(ドキドキ)
「やーやーカミナリに先に言われっちゃったね」(ドキドキ)
ま、確かに…。
夢の中の俺の体…ユウキの姿は、なんというか絶世すぎる美少女…。
鏡を見るたびに思う…なんで俺なのだ………。
いやね?美しいよ?カワイイよ?愛らしいよ?だから、見るだけで好きになっちゃうよ?でもさ、それ何故か俺だよ?もっかいいうよ?俺だよ?
つまりは、夢の中での自分自身だよ?
俺が恋したいのに…恋される方だよ?
なんというか…こいう時さ…なんて言えばいいの?
ナルシストに目覚めろとでもいうのか?
いや、現実のサラリーマンの時はナルシスト的な感じはあるよ?
だけどね?
御姫様なんだよ?自分大好きな姫って…どーよ?
なんかあまり良いイメージわかなくないか?
なんていうか我儘になりすぎて、誰からも相手にされないとか、沿いう感じにならないか?
なるだろ?
だったら、夢の中では自重しないといけないよな。
「で?」(ドキドキ)
「ど」(ドキドキ)
「う」(ドキドキ)
「す」(ドキドキ)
「る?」(ドキドキ)
なんだ…仲良しか。
正直好みの話になれば…カミナリだろうな…。
カミナリの容姿はカッコイイ系の美少女で薄色だけど褐色なんだよ。
あと、俺は密かに褐色系の姫様が好きなんだよな…。
マイナーなドラマの主人公で、国の為にあれこれそれこれする姿が、なんとも…。
コホン。
つまりだ、カミナリは一応褐色判定できるから好みに刺さる。
男はイヤダ、ナニガナンデモ、男はイヤダ。
で、ミズは…カワイイな………で、綺麗だな………、あとは…大人しそうだ。
んー………燃えないな。
だが、迫られたら…結構心がぐらつく………。
じりじりと5人に迫られて…、って男は来るな!
「なるほど、わかったぞ!」(ドキドキ)
「なるほど、沿いう事ですか」(ドキドキ)
「ん、仕方ないな…異論はない」(ドキドキ)
「ども、ユウキ姫がその方が良さそう」(ドキドキ)
「やーやー、そいうわけで良いかな?良いよね?」(ドキドキ)
ん?どいう事だ?
みんな指輪をもって…?
ちょっと!?右手をどうするきだ!?
「「「「「ユウキ姫を婚約者にします」」」」」(((((ドキドキ)))))
右の手指5本、全部に指輪が填められた…。
なんというか…いろんな色が見える。
そして、ドキドキする!なんというか…填めてくれた人が自然に好きになっていくようだ…。
あ!これが、ラブラブリングってやつか!!
貴族だけが使う事の許されている…婚約指輪!!
貴族での小競り合いを無くすために創られた超技術の結集道具!!
うっ、これほどまで…心に影響するのか!!
外せばいいと思うだろうが…これは、外したくない………なんというか心の平穏と愛着心が凄く溢れてきて…あと快感があるし、麻薬か?いや呪いか?どちらにしようが…悪い物であると思っても、外すという選択肢は、選びたくても選びたくない氣持ちがでかすぎる!
「ユウキ幸せそうな顔だね」(やったぁ)
「欲張りな所もあるのですね」(かまいません)
「ん、それもまた受け入れてしまう」(しかたないよね)
「ども、ほんとユウキがしあわせそう」(うれしいね)
「やーやー、これもまた運命ってやつだね」(いいことだ)
あれ?俺だけ指輪5つあるの?
見ればそれぞれの右手に…親指カミナリ、人差し指アタエル、中指ミテイル、薬指ミズ、小指オチツクに1つだけ填められている。
なんというか、指輪を見れば見るほど…嬉しい気持ちになってくる。
これは、やばい…結婚したくないという気持ちを削られていく………。
どうしよう…、とりあえず目線を外して恥ずかしい振りをする。
お、見ていないと気持ちが落ち着いてくる………、ん?あれ…指輪が温かい…?んん?これ5人の感覚を微弱になんとなく感じる…。
というか、近くにいて手を握られている。
…やばいやばい………!!ドキドキが!っく…心の侵蝕される!
あ、なんか急にめまいが………………。
・
・・
・・・
・・
・
自分以外の結婚式に行くのは何度目だろうか?
別に祝福したいわけでは無い…俺もしてもらいたから、いくのだ。
だってそうだろう?
来て欲しいなら、まず…俺から出向かなければ誰も来てはくれないだろう。
何かしらの縁を結ばなければ…縁がない関係事をするのは誰だって嫌と感じるだろう?
俺も嫌だ。
だから、まずは相手に誠意をもって縁を結び…ともに発展していく、お互いに助け合う。
それが、人の生き方として美しいと思う事でもある。
だから、イヤイヤではダメだと言う事も分かるな?
何らかの理由で嫌で断れることもあるだろう。
沿いう事もある。と、割り切れる時は割り切れるが…少し寂しい事でもあるな。
って、俺は何を考えているんだ?
んー…まー…、してもらう為には、してあげると言う事が大事と言う話だ…。
以上!
俺からのミニスピーチだ!
おめでとう!!
拍手が響き、ひとまずやり遂げた感に満たされる。
「せんぱーーーい…。なんか…響いたっす」
「マジで…マジで…スゴイですでしょう」
「そんなわけないだろ」
「いやいや、先輩だからこそ…できたんっすよ」
「そうか?」
「せんぱーーーい…。自信もって!」
「そうですよーそうですよー、リーダーはスゴイ!!」
「でもなー…」
「いやいや、ここまで謙虚なら素晴らしいっすよ」
「へへ…、ありがとよ………」
俺のミニスピーチは以外にも女性にも好評をもらったが…。
できるなら好評よりも好感度を欲しいと思ってしまうあたり…まだまだだな…。
さて、家に帰って…明日の準備を………。
ん?
家の鍵は?
あれ?
家の鍵…家の鍵…家の鍵…。
んん?
どこいった?
まさか…式場に忘れたか?
もしくは…宴会場か?
戻るか…。
ん?
どこだここ?
いつの間にか、どこかの室内にいる。
壁の感じから…どこかの廃墟のようだ…。
何故かこの廃墟…見覚えがあるな………。
いつ見たのだろうか?
子供の頃か?
確かに、行ってはいけない山には、立ち入り禁止区域があって…そこには廃墟となった家々があるとか、ないとか…。
あの頃はバカだったなぁ………。
行くなと言うところに行きたがるというか…本能的に求めてしまうんだろうな………。
子供と言う生き物は…。
んで、出口は…。
ん?
上は吹き抜けで光がある。
が…、周りに扉らしい扉が見当たらない…。
これは…どいうことだ?
もしかして、あれか?
周りをよく見れば崩れた瓦礫で通れなくなっているところがある。
つまりあれだな…。
ここは地下で、一階にいく階段は瓦礫で通れないと言う事か…。
よし、登攀だな!
だが…しかし………。
素人の登攀力では…無理か………。
なんというか、崩れやすく脆い壁で下手すれば生き埋めになりそうだ。
一体どうすればいいのやら………。
ありがとうございます。