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イロ丁古攵イ奄は女臣に?  作者: QI(求愛)
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だから書いても、夢のなかでは残らない。

サブタイトル長くなってきた。

次も同じような型にするか…違うのにするか…。

 俺は9歳になった。

 9歳になったという事で、やらなければならない貴族社会の規則…そう、厳粛な礼作法を覚えなければならないらしい…。

 これまで姫としての作法やらマナーを少しずつ教えられてきた。

 教えられた作法やマナーに忠実な動きは…それはそれは美しく優雅な姿に自分も相手も気持ちよくなるし、貴族としての誇りや気高さ…大切なものを感じれる瞬間でもあろう。

 で、俺が習得している作法やマナーは市民向けなので…貴族の作法やマナーはさっぱり分からないのだ。

 だから、最初はたどたどしく一生懸命に覚えようとする姿は子供だからこその、愛らしいさの御蔭でやさしくやさしく丁寧に教えてもらっていた。

 が、しかしながらそれは最初の内である…。

 例えるなら大人になって作法やマナーにうとければ愛らしさより怠惰の側面として見えるだろう?

 ………何が言いたいかと言うと…俺は貴族の作法やマナーを覚える事に致命的なほど難問であり、順番や型の間違えを何度も何度も繰り返してしまい…。


「やり直しです…」(またですね…)


 すいません。

 いまだにメイサさんの補佐なしでは、貴族の作法とマナーをやり遂げられない俺は少しだけ申し訳ない気分になる。

 と、そこへ…。


「ユウキ!まだ嫁に行かないでくれ!!」(うぉおおおおおん)

「ダメですよ…旦那様、これは決まりですよ」(気持ちはわかります…)


 え?なに?なにが決まり?

 俺はこの瞬間まで、自分が姫と言う立場を…本当に理解していなかったことに気が付いた。


「ユウキ…決まったことがある」(避けられない運命だ…)


 はい。なんでしょう?

 恐らくは嫁に行かないでくれって事は、婚約者が決まったのだろうな…。


「婚約者候補の5名が決まった…」(ううぅ…)


 そうですね。

 婚約者が…んっ?5名??


「明日いらっしゃいます、だから今日は早く寝るように………メイサお願いね?」(さあ…旦那様…)

「かしこまりました…」(おまかせを…)


 おおぅ…と言う事は、メイサさんが添い寝してくれるのか…。

 母親は父親と相変わらずなので…というか、一緒の寝室で寝た回数は片手程…。

 じゃなくて…婚約者が5名もいるのか?

 いやいや、貴族は婚約すること自体は通例で知っているが…複数いるとは思ってもいなかった。

 しかし、5名か…。

 ん?

 という事は…その中から婚約して、何度もあったり話をしたりして…ゆくゆくは結婚していく事になるのか………。

 サラリーマンには、縁のない話だから全く気にしてなかったな…。

 ん?

 婚約?

 結婚?

 つまりは………子作りしなきゃならんのか?

 …。

 ……。

 ………!?

 よし、なんとしても回避しなければ!

 夢の中だろうが…現実の俺より先に結婚しそうな状況は絶対に回避だ!!

 断固阻止!断固阻止!!

 その決意に…俺は………。

 その夜。

 メイサさんの胸に顔をうずめ…ぐっすりと寝てしまった。


 ・

 ・・

 ・・・

 ・・

 ・


 なぜだろうか?

 どうしてだろうか?

 ふしぎで、ふしぎで、しょうがない。

 でも、あたりまえがあるのだから、それはふしぎでもなんでもない。らしい…。

 だけども、オレにとってそれはあたりまえでもないし、うらやましいことでもある。

 でも、どうしてもてにはいらないものでもあり、かわりのものもあるにはあるが…それが、ほんものであるかは、オレがきめることで…ほかのひとがきめることでもない。


「自分の決めた事をやればいいんだよ…」

「そうすれば、しあわせにならるからね~」


 そう、祖父母に教えてもらった。

 だからこそ、自分の決めた事をやり続けた。

 そうして、しあわせになっていった。


「早くお嫁さんにもあわせてあげたいな…」


 俺は墓参りをしている。

 社会の一員になれた年に、祖父母は仲良く空へ帰っていった。

 最後の最後に心配はなくなったと言ってもらえて…俺を心配しないようにしてくれた。


「だが…まだまだ時間が掛かるから………待ってくれよな」


 だから、その思いに応え続けるように…俺は生きている。


「、、、さん?」

「?」

「やっぱり、ねぇ、、、さんでしょ?」

「もしかして…アヤネさん?」

「そうよ!ひさしぶり」

「ひさしぶり」

「元気そうね」

「ああ、おかげさまで…アヤネさんも元気そうで」

「ええ…。、、、さんは、おじいさんとおばあさんのお墓参り?」

「そうですね。アヤネさんも御祖父さまの?」

「うん、そう!最後は笑って死んだのよ」

「そうですか、それはそれは…」

「ね?この後時間ある?」

「え?んーーーー………、まあ、大丈夫ですね」

「だったらさ…少し話をしない?」

「いいですよ」


 俺は懐かしい同級生と喫茶店に入り…懐かしい時間を過ごした。


「ところでさ…聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」

「ん?なんだ?」

「、、、さんって、どうして生きていられるの?」

「また、ずいぶんと深い事を聞くね…」

「どうしても、気になったから…」

「そんなにも気になる事かな?」

「だって…、、、さん…他の人と違うでしょ?」

「…んー、意識したことは無いけど…そう言われてみれば、そうなるか」

「そうよ…ふつーの人には聞いても、ふつーの答えしかでないでしょ?」

「確かにそうだな…」

「で…どうして生きていられるの?」

「そうだな…俺が生きていられるのは………」

わー、これも読んでもらえた!

すっごく、すっごくありがとうございました。

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