表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イロ丁古攵イ奄は女臣に?  作者: QI(求愛)
3/19

どう見ても、夢としか思えない。

人々は銃を使い…生きる為の狩りはする。

しかし、同族同士で銃を使う事はしなくなった。

 なんて悲惨な夢なんだ…。

 生きる物は苦しみ、酷く咳き込み、倒れて動かないのもいる。

 恐らくは病によるものだろう…しかも、対応不可能な疫病と見て間違いない。

 そしてこの疫病は症状がバラバラで…どう対処しても悪化し、死に至らしめる。

 医者たちは、自分たちに出来る最善な行動を…患者の苦しみ緩和処置をする。

 この地獄は終わるのだろうか?

 人・馬・犬・猪・鹿・牛・鳥・魚・猫・蛇…生き物全てが苦しみ滅ぶ夢を見た。


 なんて惨憺さんたんな夢なんだ…。

 生き物は争い、牙を爪を道具を使い、殺し合っている。

 食べるだけの目的ではなく…オスもメスもベビーだろうが、殺されていく。

 辛うじて同種族は子孫を残そうとするが…メスは優先的に殺される。

 だから、どうあがいても個体数が減少していき…絶滅する。

 この地獄は終わるのだろうか?

 人・馬・犬・猪・鹿・牛・鳥・魚・猫・蛇…生き物全てが殺して滅ぶ夢を見た。


 なんて凄惨な夢なんだ…。

 生き物は為す術なく、宇宙から飛来する岩の雨を見て、浴びている。

 地表面には大きな穴が、所どこに作られていき…その場所に生物は存在せず。

 岩の雨は緑を焼き尽くし、水を干上がらせ…海を隠していく。

 地下に逃れた者も、やがて物資が底をつきるだろう…。

 この地獄は終わるのだろうか?

 人・馬・犬・猪・鹿・牛・鳥・魚・猫・蛇…生き物全てが泣いて滅ぶ夢を見た。


 なんて無残な夢なんだ…。

 生き物たちは寒く、全ての色が白くなり、消えていく。

 太陽の光は曇り、大地に降り注いでいた日の光は薄く…消沈していく。

 あって当然のモノが無くなったことにより、そのありがたみが身に染みていく。

 当たり前は、当たり前でない事を忘れた時…当たり前は消えていくと…。

 この地獄は終わるのだろうか?

 人・馬・犬・猪・鹿・牛・鳥・魚・猫・蛇…生き物全てが眠り滅ぶ夢を見た。


 なんて幸福な夢なんだ…。

 生き物たちは喜び怒り哀しみ…それでも楽しんでいる。

 自分がいる事に喜んでいる。

 自分がいる事に怒っている。

 自分がいる事に哀しんでいる。

 自分がいる事に楽しんでいる。

 ああ、なんと素晴らしい事か…。

 何故忘れていたのだろう?

 生きているだけで幸せだと言う事に…。

 死んでいるだけで幸せだと言う事に…。

 どちらも繰り返されていく…。

 そして…なにを残していけば喜ばれるだろ?

 そして…なにを残していけば怒るのだろう?

 そして…なにを残していけば悲しむのだろう?

 そして…なにを残していけば楽しいのだろう?

 考えて、考えて、考えている。

 誰もかれもが考えて生きている。

 それが、見えないだけだと何度知ったことか?

 何度忘れていただろうか?

 思い出さなければいけない。

 この結末を迎えるために…。


 ・

 ・・

 ・・・

 ・・

 ・


「ユウキ…わたしの大事な大事な大事な大事な…」(愛してるぞ~~~♪)

「旦那様…ユウキがあきれてるわよ」(我慢して聞いてね…)


 大丈夫です。

 もう6歳…さすがになれました。

 物凄く可愛らしい色である桃色の御姫様衣装にも、愛くるしい人形を持つのも…すいません、やっぱなれません。

 俺は、親が「カワイイカワイイ」(大好き♪)という表情に屈して…仕方なく、仕方なく女の子らしいものを着たり持ったりしている。

 断じて俺の好みでは無い、趣味でもない。

 俺が好きなのは、釣りとか、静かな喫茶店で知的書物を楽しむ事だ。

 たしかにまあ、女装はしないが…する者を否定する思考でもない。

 その人が好きならば、それでいいという感じだ。

 でも、この夢では釣りも行けない…静かな喫茶店に行くことも出来ない…。

 知的書物は、有るには有るが…なんというか…読んでも頭に入りにくく、文字の情報を覚えずらい。

 普段の俺なら、三回読めば…作者が伝えたい重要な情報、コアメッセージが分かったのに…どうやら夢では、それが全くと言っていいほどできなくなっている。

 まあ、夢だし…夢の書物と言う事は、現実世界でパラパラと見たものが曖昧に存在しているだけなのかもしれない。

 たしか、夢に出て来るものは現実世界で見てはいるが覚えていないものも、出て来る性質があると記憶している。

 だから、間違いないだろう…。


「うぉっほん!ユウキ…そろそろ見る頃だと思うが、どうだろうか?」(どうでちゅか~~~?)

「旦那様…それでは分かりませんよ?…ユウキは、眠っている時どんな夢みてる?」(どうかしら?)


 あー…正直に答えればいいのか?

 いやしかし、仮にも今は姫だからなぁ…。

 父と母に男で、市民で、優秀に働いている夢を伝えたら…どいう反応したらいいか困りますよね?

 だったら、何か…、こう…、ファンシーな…、そうファンシーな…、回答を…したら、良いんじゃないだろうか?

 流行りのラノベを読んでも…良さが分からない俺には難問すぎる…。

 あれだろ?ホラー映画の恐怖的映像手法表現をマイルドにして、甘くした感じって事なのは…なんとなく分かるが、だけどホラー映画のような怖さが薄くて、逆に濃密な蜂蜜ドバドバかけて食べるホットケーキが美味しいと感じれないわけで…。

 えーと、少女が好みそうなもの…少女が好みそうなもの…、お医者さんごっこ…か?

 いやいや、あれは、何かが違う…もっと、かわいいもの…もっとかわいいもの………かわいいものってなんだ?って、両親が不思議がっている。

 とりあえず…今は見ていないと言う事にしておこう…。


「そうか…。えっとな?パパとママ…それにユウキは、とくべつな夢を見る事が出来るのだ」(おどろいたでちゅか~~~?)

「家族になれば…見る事が出来るの…私と旦那様はこれから…」(あら…あぶないわ)


 御兄弟が増えるのですね?

 …と言う事は、見れるチャンスがあるのですね母上?

 父上…俺は貴方の娘として、とても気になる事があるのです。

 そう!それは夫婦の営みです。

 それはそれは、長く長く…ご拝見させたく願い………。

 なんどもなんどもメイサさんに邪魔をされ…見る事が出来なかった…。

 しかし、弟と妹に出合わせてくださったから…もう見れないと思いました。

 ですが、まだまだ…見ても良い機会があるのですね?

 では、見させていただきましょう。

 あ、メイサさん…ちょっと?どこへ連れて行く気ですか?

 眠くないですよ?

 ああ、この揺らしは…心地良過ぎて…眠く…な…る………。

なんどもなんども、ありがとうございます。

気にって頂けたのでしたら…ぜひともブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ