表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/113

29 編入に向けて

ようやくパソコン始動できました。短い間なら(笑)。

明後日くらいにちゃんと復活できそうです。

久しぶりにパソコンで打ちだしたら、なんだか全然はかどりません。

今日は短め。そんなに話進んでもなく、ゆっくりゆっくりです。

来ていただいた方、いつもありがとうございます。どうぞよろしくお願いします

夜も更けて、小鳥の声の着信音が鳴る。

これはメールだ。

桐原さんだな、と察してみれば、やはりそうだった。

おはよう、とか、今何してる?とか、そんな他愛のないものだ。

次の神社の出勤はいつ?というのもあったかな。


マメだ・・・。

正直、本当に感心する。

友達とのメールも結構淡白なやりとりしかしてない私は、少々困惑している。


私には、友達がそれでよい、という人間しか残らない。

退学して、こちらに来て。

スマホを久々に手にして。

心配する友人からの着信やメールはそれはそれで嬉しかった。

けれど、私のスマホに連絡してくれる仲間は、一応の私の返信を受け、近況を知れば、ぴたりと連絡をしてこなくなる。

私の性分をわかっているからだ。余程の用がなければ、お互い連絡しない。

それでよい仲間だけが残ってくる。

気が楽なんだよね。


桐原さんは・・・友達なのだ。

こうされては面倒くさいところなのだが、正直そう思ってない自分に驚いている。

半日メールが来ないと、どこか待っているような自分がいて、どうした?私、と思ってしまっている。

なのだけど。

どう返していいのかわからない。

内心、友達とはいっても、先輩だ。

それなりに失礼はないようにとも思ったりするわけで。

何か返さなきゃ、とは思うんけど。

「おはよう」といわれて、

「おはようございます」

の返信だけってなんだか。どうなの?正解なの?

すごく困ってる。

「何してる?」って聞かれる方がまだましなんだけど、それだって、「そうじ」「ごはん」じゃ味気なくない?

他愛ないやりとりだからか、余計に困ってしまってる。

せっかく気にかけてくれてるのに、つまらない返事で返しても・・・。

う~ん。

わからない!

わからなすぎて、仲間たちに、新しくできた友達に「おはよう」ってメールで言われたらどう返す?って聞いたら、みんながみんな、「葵、大丈夫?」ってこうだもの。

まあしょうがないよね。

そのうち、桐原さんも呆れてメールくれなくなるかもしれないな。


今来たメールは「何してる?」だったから

「勉強してます」って返しておいた。編入試験に向けての勉強だ。課題はもう片付いて、あとは実家に帰って、学校に提出、実家でお話してこないといけないだけだ。

しばらくは神社への助勤は入ってない。

一応日参はしてるし、もちろん配達も行くので、ついでに社務所で嘉代さんや紘香さん達と少し話したりして、行ってない日はないんだけど。

土日になると、どちらかに桐原さんは来てるかもしれない。


「がんばれ」

と絵文字と共に送られてきたメールに私はなんだか頬がゆるむのを感じた。

夏休み中に杜之学院高等部の編入試験はある。8月の上旬だ。

7月中に願書と編入願いを提出するように言われている。

来週末に実家に行く。そして、課題も出して、転校する手続きを取る予定だ。

事が動くときはなんだか、気持ちが上がる。それでいて、これでいいのかという不安もある。

それでも、こうして、応援してくれる人がいるならば、前に進める気がする。

やってやるわよ。

でも目下大変なのは勉強より、あの両親との会話かもなあ。

私も気が短いから、短気は損気で、カッとならないようにしないと。

ちゃんと、頭下げてお願いしないとね。

ふと、亜実さんが私に提案してきたことを思い出す。


「手土産もいいけど、せっかくだしお守り持って行ってあげたら」


神社でバイトしてる、という話で、健康守りを両親お揃い分で持っていったら、と言われたのだ。

亜実さん、気が利くなあ。

ていうか、手土産って概念もなかった。それなら片岡先生にこちらで有名なお菓子の一つも、と思ったけど、公務員さんにそれはまずいよね。

片岡先生には厄除けの鈴のお守りでもさりげなく渡せたらいいかな。

渡しても大丈夫かしら?


先日、神社からは、しっかりバイト代をいただいたので、ちょっと現在は潤ってる。

お守りを授与するくらいは全く問題ない。

それで実家に行って、こっちで杜之の編入試験代支払いしたら、無くなるくらいかな。

世話になっている奏史兄さんと亜実さんには祢宜さんに聞いて、赤ちゃんに使うであろうガーゼのハンカチを数枚買って、プレゼントした。

入院セットで、用意しなきゃいけないものらしくて、亜実さんにはすごく喜んでもらった。

私の変化もこれからだけど、奏史兄さんたちの様子もまたこれから、変わってくる。

再来月は産み月の予定日を迎える。

楽しみだけど、兄さん夫婦が、なんとなしに落ち着かない感じも否めない。

私の進路について、私が不安と期待で落ち着かないのと重なっている。


動き出したら、回りだす。変わっていく。いい方に回したい。変わりたい。


びりっと卓上に置いていた扇が震えた。


私の気持ちに応えるように。


サキナミ様も応援してくれている。

さあ、もうすぐ動き出す。

私の新しい歩みの一歩目が。










どうでもいい話ですが、一番アクセスあった時に、見られていた部分が「進路相談」ってサブタイトルだったんですよ。

うん?それって小説でなくて、進路の検索してきてないか?とちょっと思ってしまいました。

何はともあれ、ここまで読んでいただき感謝いたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ