表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「ざまあ」

作者: モロコロス

女「はーいどもども」

男「てなわけでやらせていただきますよろしくおねがいします!」

女「そんで、いきなり悪いんやけど」

男「なんや」

女「ざまあってあるやん」

男「普通の人おいてけぼりにならんかなあコレ。なに?」

女「わかりやすく言うと、みにくいアヒルの子や」

男「いじめられてた子が実は一番凄かったって奴?」

女「そんで、いじめてた側が落ちぶれて、ざまあみろて奴」

男「復讐もんか」

女「ラノベの人気ジャンルやねん、さっきので言うとなラストがな」

男「アヒルの子?」

女「こんな風になんねん。『そして、アヒルの兄弟が熊に食い散らされていくのを、白鳥のつがいは、ただ空からじっと眺めていたのでした。おわり』」

男「こっわ!スプラッターやん!」

女「けどカタルシスっつうの?スカッとするやん」

男「どこもスカッとせえへんわ、かわいいアヒルが肉片になっとるだけやん!しかもなんで白鳥はつがいやねん」

女「いじめられた方はこの上もなくハッピーにならなアカンねん」

男「ああ、嫁さん見つけたってことか」

女「旦那かもしれんで、シンデレラみたいなもんや」

男「白雪姫とかな」

女「あれ原作、最後継母焼けた靴履かされて死ぬまで踊るんやで」

男「子供が小便漏らすわそんなん聞かされたら!」

女「そんな、ざまあって奴をね、いっちょやったろかと思ってな」

男「誰に?」

女「自分に」

男「…俺焼けた靴無理やり履かされるの嫌や!」

女「自分、焼けた火箸を口につっこんだよな顔してるから大丈夫!」

男「どこも大丈夫ちゃうわ!」

女「えー、けど僕ざまあしたい」

男「やめとけやめとけ、だいたいな、すっきりした後がエグくなるぞ。焼けた靴履いて踊るババアが死ぬのを二人の新婚が眺めとるんやろ。絶対その後の結婚生活に影響あるし」

女「そらあるやろ。浮気したら鉄の靴とかな」

男「こっわ!怖いやん王子様ビビるやん」

女「円満、なんで?」

男「恐怖で支配するのは円満とは言わん!」

女「実質すべての夫婦はそんなんやろ?」

男「結婚に対する恐怖を皆に植え付けんな!」

女「真実やし、そんなん白雪姫の方もやで。いつ何時、旦那が鉄の靴持ってくるかわからんのやぞ?」

男「悪いことしたら、やろ?」

女「いや、太ったとかでも」

男「王子様ひどすぎやろ!」

女「世の男って彼女や妻が太ったらアカン言うし」

男「お前の想像する結婚生活がまずエグいな」

女「そんで新しい女見つけた、はい鉄の靴って、ありそうやん」

男「お前の世界はどんだけ殺伐としとんねん」

女「その新しい女が実は殺された継母の生まれ変わりでな。…あかんやん!僕がざまあされてるやん!」

男「なんやねん!わけ分からんこと言うなや!」

女「びびったわ、ざまあするつもりがされてたわ」

男「え、ざまあの話やったっけ?」

女「あれ、結婚生活の話か?」

男「結婚生活で焼けた鉄の靴を履かされる話やな。なんやこの話!」

女「そや旦那がすぐに鉄の靴を履かそうとする話や」

男「旦那ちゃうわ殺人鬼やそれ」

女「使い込みとかもダメやろな。ゴメン貴方。僕ちょっとお金使いすぎてん」

男「何に使ってん。場合によっては鉄の靴やで」

女「熊をな、飼育しててん」

男「それアレやろ、アヒル食う奴やろ?」

女「よーわかったな!そやねん!アヒルしか食べん熊をな!」

男「アヒルにざまあ、されてしまえ。はい鉄の靴」

女「いやや!僕はざまあ、て言う方やりたいねん!」

男「白鳥になりたいってこと?」

女「そや、空からな、アヒルの惨劇をな!」

男「だーん!」

女「何や!」

男「それを猟師が鉄砲で撃ってさ♪」

女「歌いなや!なんで銃で撃たれなあかんの僕!」

男「いや、白鳥が飛んでたら猟師は撃つやろ」

女「猟師なんか居らんねん!」

男「へ、一発で二羽も仕留めたぜ、ざまあねえな!」

女「またされてる方やん!する方がええねん!」

男「面倒いな、そしたらお前お姫様やれや」

女「え?」

男「俺、お前の事を散々傷つけて去った男やるわ」

女「メロドラマ?」

男「ちゃうよ、ざまあ!そんで俺が今、死にかけてるから」

女「なんで?」

男「お前を裏切ったからや、ごほっごほっ、どうやらここまでのようだな俺も」

女「貴方!」

男「いやお前がそこで泣いたら、ざまあにならんやん」

女「けど死にそうな元彼にざまあなんて言えんわ僕」

男「ふ、引っかかったな」

女「え?」

男「こうやって死にそうなフリすれば、お前はきっと来ると思ったぜ」

女「騙したんか僕を!」

男「へ、ざまあねえな」

女「またされる方やん!」

男「そやな」

女「もーなんで、ざまあする方、させてくれへんの?」

男「そんなお前に一言」

女「なに?」

男「ざまあ」

女「またされる方!ってもうええわ!」

男「どもありがとございました〜!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] なんだこれー 夫婦漫才? [気になる点] 熊はアヒルをたべるのだろうか? 狐かイタチの方がいいかも [一言] 確かに昔話はザマア多いかも 悪い奴やっつけて幸せに暮らしました、ですからね
[一言] テンポ良いなコレwww
[良い点] 面白かったです [気になる点] 設定より、文章の行間隔を開けると、読みやすくなるかもです [一言] 公共の場で口に出して笑ってしまったw ……はっ!?これも作者の仕掛けたざまあなのか!?(…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ