第二十四話(最終話) 旅のはじまり
白いドラゴンのホワイトと、ドンの村娘エリザベートことリサ。
二人はドンの村で出会い、村とブリストルを救い、海から中央大陸へと世界を巡る旅へと旅立っていきます。ドラゴンを探す旅です。
人の歴史に永遠に残る“白い龍の物語”はこうして始まりました。
むかしむかしの物語。その中でももっとも正確な話は、西の国にあるブリストルかドンの街で聞けるといいます。
聞きたくなったら、ドンの温泉街へ行くのを強くオススメします。ここは本当に素晴らしい。地面がたまに揺れるのが恐ろしい以外は。
──世界を巡る冒険家 マルコ
ヘイッキ「つづきはないの?」
ソフィア「うちにあるのはここまでさ」
ヘイッキ「気になるじゃないか」
ソフィア「見たいんなら王都に行って探すんだね」
ヘイッキ「なんだよ。まだ行かせてくれないくせに」
ソフィア「子供が生意気言うんじゃないよ。あと3年したら行かせてやる。ほら、あんたもドラゴン退治でもしてきな」
ヘイッキ「ドラゴンじゃなくてトカゲか蛇だろ」
ソフィア「どっちもおんなじさ」
ヘイッキ「蛇は口から火を吐かないって…………」
ソフィア「ぐずぐず言ってないで、さっさと行く!」
ヘイッキ「うわぁ!」
真っ赤になったソフィアの顔を見て、ヘイッキは外へと飛んで行った。
ソフィア「ドラゴンか…………ハラルドが倒したのも白いやつじゃなかったっけ?」
『浮き島』と題された絵本を横に置いて、ソフィアは食事の支度を始めた。
ヘイッキ「はーあ、西の国か。騎士団に龍の伝説に浮き島に、いつかぼくも行ってみたいなぁ」
北の国にある静かなクリの村で、ひとりの少年はそんなことを言い、空に浮かぶ“浮き島”を眺めた。
最後までご覧頂いた方へ、ありがとうございました。
短い作品ですが、きちんと書ききることができて嬉しく思っています。飽き性なうえに諦め癖もあるので、こうして一つの作品を完成させることは無いんです。
それでも、自分の作品が好きで後から何度も見直しています。無彩色の狩人も他の作品も、なるべくなら描ききって自分の楽しみにしたいと思いました。
この作品は無彩色の狩人が始まる以前から考えていて、「ドラゴン」「ファンタジー世界の旅」「人間的な成長」「ゴーレム温泉」をテーマにしたものです。
最初は異世界転生者がドラゴンになって、無双しながら人間たちを救いつつも、最後はデビルマンのように裏切られて心に傷を追い、醜い人の欲望と無情さに嘆く、みたいな流れを考えていました。
それもそれで好きなんですが、無彩色の狩人を書き始めていくうちに世界観が出来上がっていき、(111話~114話を書いている最中に)ドラゴン・キャラクター・設定たちが気付いたら頭の隅で産み落とされていて勝手に動き始めました。
いずれ無彩色の狩人本編でも今作品のネタを散りばめたいと思っています。
本来であればこのまま世界を巡り、世界観を読者に伝えるという役割ももった作品なのですが、まだ世界の1/8くらいしか構築できていないので続きは作れません。
いつかこの続きを読んでみたいものです。




