先輩二人がペットにしたい動物の話をしてる
「私は鳥がいいな」
「ああ。大空を自由に羽ばたく姿はロマンを感じるよな」
「いやぁ、悠然と飛び回る鳥よりも、ちっちゃくて愛らしい小鳥が好き」
「似合うな」
「そぉ? 前は文鳥飼ってたけど」
「ふーん。餌は? やっぱ虫とか?」
「違うよ! ペットショップに鳥用のフードが売ってるよ!」
「へぇ……俺はフクロウとか、ミミズクとかが好きだな」
「猛禽類ね」
「ああ、生肉が主食なんだって。飼ってる知り合いから聞いたんだけど、ネズミを捌いて……」
「やめて」
「すまんすまん」
「もう……今フクロウカフェ人気だよね。行ったことあるけど、すっごいフワッてしてた」
「へぇ。今度連れてってくれよ」
「いいよー……それで、君は?」
「猫がいい」
「いいねぇ。かわいいし」
「柔らかいのが好きだ。持ち上げるとよく伸びる」
「あー。すごい体勢で寝てたりするよね」
「性格もいい」
「名前呼んでも来ない、とか?」
「ああ。傲慢で、わがままで、自由で。人のことなんて餌を出す下僕としか見てないような猫がいい。人に媚びるなんて論外」
「んー……私は野良がいいなぁ。目付きがギラギラしてるヤツ」
「お前には似合わないな」
「そうかなぁ」
「だってお前はのんびりしてるだろ。生存競争に負けてすぐ死んじまうぜ」
「えー。狩りとか頑張るよ」
「……お二方、何の話です?」
「「来世の話」」
先輩二人がペットにしたい動物の話をしてると思ったら来世になりたい動物の話をしてた。