No.1 花粉症には気をつけたい
この小説は趣味で書いていますので、若干小説っぽくないかもしれませんがご了承ください。
桜が舞い落ちるのを確認できるほどの視野を持つ僕です。何か悪いですか? 大丈夫ですよね?
そして、僕は独り言でこう言ってしまったのを教室に入り、自分の机の位置を確認して片手で鞄を机の上に置いて、椅子の位置を確認せずに座ろうとしたときでも覚えています。
「春っぽいなぁ」
桜がいくつも舞い落ちているので当たり前と言えば当たり前ですが、春の小春日和がなんとも・・・え? 何か間違ってる?
そんな中、学校の通学路を歩いているときに、何か不自然な音を聞いたのです。気のせいだと思いたかったのです。
そう、それは一瞬だけ風が吹いたとき、女子生徒はスカートを抑え、男子生徒は前髪を確認し、その後に音が聞こえたのでした。
「へっくドン!!」
この声が、これから始まる高校生活に希望と不安を抱えながら歩いて登校していた僕の背後でしたのです。途中まで聞くとくしゃみに聞こえますが、その後の音はくしゃみでは済まされません。
爆音でした。前から吹いたそよ風が、背後から勢いよく爆風に二段階進化して、僕達を襲ったのでした。静寂が爆風と協力して登校している生徒を襲いました。
気になった僕は、後ろを振り返ります。
穴が空いていました。何かをそこで爆発させなければ起きることの無いはずの爆発の後でした。え? 違う? 跡?
「ズビー・・・」
口で言わなくていいはずの擬音を、表現し、目の前の爆発の跡を何とも思わないで進んでくる女子生徒。
あっけに取られていた僕が、我を取り戻して彼女に声をかけたその瞬間です。彼女がこちらを振り向いた瞬間です。
「へっく・・・」
「あ・・・!」
とっさの判断で僕は右手を口に持っていき、彼女の発射口を封じたのです。封じた・・・つもりでした。
「ぶぅん!!」
彼女が女性とは思えない声を出して、頭がロデオの状態のように前後に揺れた瞬間でした。
「それで、右手を怪我したって言うのか」
「・・・先生。右手を怪我したと言うよりは、右手が潰された感覚です」
僕の右腕は包帯ぐるぐる巻きに変身したのです。