27 おっちょこちょい…
グッ…ズッ…ズズッ!
うっ…ヤバイって…!
下手したら落ちるって…!
なんか足場は滑りそうだし…体は震えるし…。
命綱はあるけど…切れたら終わりだし…。
なんで二人はさっさと降りちまうんだよぉ!
「ユキ…そんなに震えていると落ちるぞ…。もう少し冷静に…あと掴む場所…足場にも気を付けて…」
「うぅ…ちょっと待って!これっ…話聞けるような状況じゃないから…!」
「まったく…」
俺のあたふたした様子を気にすることなく…クリスはさっさと下へ下へ…。
いつの間にか…俺よりも数メートルは進んじまった…。
くっそぉー!
俺だって…やるときはやるんだからな!
見てろよ!
グッ…ズッ…
ある程度降りてきたからか…コツはつかめそうだ!
下までまだまだだけど…これなら…。
ズッ…ズルッ…!
「えっ…あっ…ちょっ…!?」
げっ…あんまりにも急ぎすぎて…ずり落ちちまったぁ!!
…いや!
命綱が…。
ブチッ!
って…うぉぉぉぉぉ!!?
なんでこんなときに切れるんだよぉぉ!!
「うわっ…ヤバヤバヤバ…!!」
ヒューン…
どんどん下へ下へ…落ちていく…。
もしかして…俺…これで…終わりなのか…?
…と思ったら…
グッ…ギュッ!
ぷらーん…
服を掴まれた感触…。
クリスが助けてくれたようだ…。
宙吊り状態の俺を見ながら…小バカにするような目で見つめてくる…。
「まったく…急ぎすぎだ…。もっと慎重に降りるべきだろう…」
「わっ…わりぃ…」
ホントに…おっしゃる通りです…。
でも…こんな崖降りるなんて…俺には…
「そう言えば…『浮遊スキル』はどうした?」
「えっ?」
「『浮遊スキル』を使えば…下まで降りれるのではないのか?」
あっ…ホントだ…。
俺…おっちょこちょいだわ…。




