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彼の背中に近づきたい-20
私は、絵梨に背中を押されて、志賀くんとこに帰る事にした。
結局絵梨んとこに買ってった食料は、全部置いてきたから、志賀くんと二人分のお総菜とご飯を買ってきた。
それにしても…
小野くんの話のは、本当だろうか?
志賀くんは、私の事を嫌ったのではなく、私の事好きだから、手を出さなかった?
どうして?
志賀くんがそんなことする理由が分からないけど。
考え事をしながら歩いていたら、家の前まで来ていた。家の明かりがついてないし。志賀くんの部屋も、電気がついてない。
志賀くん出かけたのかな。
鍵を開けて、真っ暗な家の中に入る。
「志賀くん?いないの?」
声をかけて、部屋に入る。
そして、リビングの明かりをつけて驚いた。
志賀くんが、真っ暗な部屋で、ソファに座ってじっとしてる。
私は、荷物を置いて志賀くんに駆け寄った。
「何してるの?」
「友芽がいなくなった…」




