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彼の気持ちー11


私は、彼の部屋で彼が先のことを考えながら、自分の予定と都合をあわせているのを上の空で聞いていた。


「友芽、あのアパートは今月中に引き払え。それで、選択肢は二つ。この部屋に住むか、俺と大阪に来るか」



「どっちも嫌」



「じゃあ、どうするんだ」



「新しい部屋探す」



「怖くて無理だろ?一人暮らしなんかできるか」



「ば、場所変えれば、何とか」



「会社も知られてるだろ?後を付けられたら終わりだ」

会社の場所を知られてるだけじゃない。志賀くんのことも知られてる。



「大丈夫だから、放っておいて。早坂さんもうすぐ大阪行かなきゃ行かないじゃない」



「ああ。だから、お前も来い」



「仕事は?友達は?みんな捨てるの?」



「何かあってからじゃ、遅いだろ?」


「そんなのやだ」

たとえ、一緒に住めなくても、会社で見られるかもしれないもの。

そのくらいなら…



「なあ、友芽は、ちゃんと好きな人を作って、その人と暮らしたいって希望があったろ?

俺みたいに人を信頼できない人間じゃなく。

でも…お前今幸せか?いくら好きだからって、いまいちよくわからないやつなんか、信用できないだろ?

そんな恋愛してて幸せか?そんなやつより、お前、俺といたほうが安心して暮らせるだろう?」



「早坂さん、ごめんなさい。私、志賀くんにはっきりダメだって言われるまで判断できない」



「聞くまでもないだろ?

だいたい…半月も近くに居て、何にもないっておかしいだろう」



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