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私って、何?-8


結局…早坂さんといると、居心地がよくて、彼が転勤になるまで、彼から離れられなかった。


早坂さんと過ごした時間は、

無駄じゃなかったから。


彼は、恋人として誠実に私に付き合ってくれた。いつか別れるという前提だから、誠実というのは、おかしいけれど。



男性として遠慮ない意見を言ってくれ、男性を前にした時の服装から、そういう時の振るまい方、細かく教えてくれてとても参考になった。


彼と付き合う前の私は、確かに何にもわかってなかったから。


恋愛についてだけでなく、仕事についても、人生についても、彼は手取り足取り、いろいろ教えてくれた。




彼の言い方はいつも、

『君がもし、誰かと付き合うとしたら…』

別れること前提で答える。


それは…ベッドの上でも同じだった。



早坂さんのマンションは、セキュリティのしっかりした建物だ。



前に、部屋の前でレジ袋を持った、知らない女がドアの前で待ってた事があって、それ以来ずっとセキュリティのしっかりしたマンションに住んでいる。


彼は、私にもそうしろとアドバイスしてくれてた。それなのに、彼の話を私は、聞かなかった。一番の理由は、私は、早坂さんほど給料がいいわけじゃないからだけど。



「小野に聞いた。空き巣に入らろたんだって?ここなら、あのアパートより、ましだ」

早坂さんが、お節介なのは、わかってるけどと前置きしていう。



「ダメです。家賃、高そうだし。ここ…」



「いや。金銭的な問題なら…気にするな。友芽が良ければ、部屋をこのまま残してやる」



「どうしてよ。そんなことしてもらう理由がない」驚いた。

そこまでしてくれるなんて…



「おれの名義で、この部屋、借りたままにして、こっちに来た時に、使わせてもらってもいいかなと思って」早坂さん、決まり悪そうにいう。



「そんなわけに行きません。部屋を借りたままにしておくって、お金かかるじゃないですか。ホテル取った方が安上がりです」

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