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事件ー4


それにしても、本当にいい飲みっぷりだなあ。


くっと顔を上げた時の、顎から首のラインがきれい。男らしく程よく喉仏が出て、ビールを飲むたびに、それが動く感じなんかも好みなんだけど…



でも、この人、やっぱり志賀くんだった。

とにかく愛想が悪い。というかない。


話かけても、会話が続かないから、せっかく男前のいい顔立ちが台無しだ。

それに、志賀くんは、入社してすぐの頃、ひどく口の悪い人だとわかって、私は、なるべく近寄らない事にしてた。


いつもなら、私の両脇を、絵梨とその彼の小野くんとで、押さえてもらって、志賀くんが間違って隣に来ないようにしてたのに…



気分が沈んでるのに。


今日に限って、

真横に彼がいるだなんて…

ほんとついてない。




彼は、面倒臭そうに顔を上げ、ちらっと絵梨の顔を見た。


私も絵梨も、彼の言葉をじっと待ったけど、彼は、他人を気にすることなく、沈黙したまま、無言でグラスのビールを飲み干した。



飲んでるんだから、見りゃ分かるだろ?

大方そう思ってるに違いない。



「志賀くん、お代わり頼む?」

私が尋ねると、


「ああ、頼む…」と小さく返事を返して来た。




志賀くんは、いつもこんな感じだ。



注文したビールが来て、グラスを志賀くんに渡した。

素直に大きなジョッキを受け取る志賀くん。


腕っ節がしっかりしてるなあ。ビールジョッキがお猪口くらいの重さに感じる。


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