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事件ー21



こうして少しの間でも、志賀くんに頼っていることが出来てよかった。これが、一人だったら耐えられなかった。志賀くんに感謝しなきゃ。


今日、店を出るとき…こんなふうになるなんて、思いも寄らなかった。

あんなに無愛想な人の中に、こんな優しさがあるなんて。



「取りあえず、ここでいいか」

私は、背中からどさっと下ろされ、一緒にタクシーを拾った。


もう少し、彼の背中に触れていたかったな。


志賀くんのいう通り、車で行くと私の家からは、あっという間についた。



「志賀くん、

こんな近くに住んでたんだね」


「ああ…」


ごめん、全然知らなかった。





志賀君の家に着いた頃には、12時を回っていた。

私も、志賀君も疲れ果てていた。


「ごめん。こんなことにつき合わせて」


「いいよ。この通り部屋もあるから」


志賀君は一人で一軒家に住んでいた。


もとは家族と住んでいたけど、

志賀君を除いて、家族全員が遠くに住んでいて、お盆とお正月くらいにしか顔を合わせないそうだ。


「シャワー浴びる?」


「うん」


「その間、布団敷いといてやるから」


「そのくらい…」


「今日は、無理だって。すごい顔してるぞ」


「うん」

すごい。志賀くんが私を甘やかせてくれてる。


どうしよう、志賀くんは、ただ普通に話しかけてくれただけなのに、

彼に見つめられるだけで、私は、照れて赤くなった。


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