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事件ー2


絵梨はまだ、信じられないって声に出して騒いでる。


「いくら、前もって宣言してたって、

その通り別れようって、どんだけバカにされてるのよ」



「ん…」


私も神妙な顔して、絵梨に合わせる。

馬鹿にされてるとまでは、思わなかったけど。さすがに。



私が、気が滅入ると思ったのは、

彼にもう付き合えないって言われたことより、


彼が、別れるタイミングを、探してたんじゃないかなって感じること。

賢い人だから、決して別れたいなんて素振り、これっぽっちも見せないけど。


そろそろ潮時だろうなって思ってたんだろうな。


彼は、何の抵抗もなく、あっさりと判断を下したんだ。

辞令を聞いた瞬間に持って行く物と、置いていくものみたいに。



早坂さんの気持ちに、少しの後ろめたさもない。

遠くに離れてしまったのに、面倒なことまでして付き合うつもりはない。それは、はっきりしてる。



私まだ、あなたと別れたくないって泣いて駄々をこねても、彼は、ほんの少し同情した顔で、


「ごめんね。でも、俺、最初から言ってあったよね。条件つきだって」

って言うに決まってる。



付き合いが長いからよくわかる。


私がそれ聞いたときの反応も、

やっぱそうか、だもの。




痛いのは、物みたいに扱われてそれに気づいてたのに、、

ずるずる付き合いを長引かせたことだ。


「本当に最低だね…」


そうだ。最低なのは、

付き合うには向かない男ってわかってて、

関係を切ることが出来ずに、ずるずると続けて来たことだ。


人生、何年無駄にしたんだろう。




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