表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/113

事件―12


なんか変な感じだ。志賀くんが、

自分から何かするっていい出すなんて。


私達は、電車に乗り込むと、横掛けの席に並んで座った。


「ありがとう」


「ああ…」やっぱり、

志賀くんは余計なことは言わない。



一緒に電車に乗っていたのは、たいした距離じゃないけど、彼はやっぱり最後まで無駄なことはしゃべらないで、私の隣で黙って静かに座っていた。


とっても気まずいから、何でもいい…相槌でもいいから何か言って欲しいな…なんて、横目で見ながら、駅に着いた。


「あの…志賀くん」


スーツの端を引っ張ろうと思ったのに、志賀くん歩くの早すぎて、失敗。


ここで、大丈夫だからって伝える前に、彼は、さっさと駅の改札を出てしまった。


私が出てくるのを、早くしろという目で見て、改札の外で待ってる志賀くん。


このまま人の流れにまぎれて、見逃してくれないかな。

無理だ。出てきたのは十人もいない。


「どっち?」


志賀くんが、口を開いたのはそれだけ。


私は、無言で家の方面を指さす。



何度も話しかけるのが、面倒になって、

私を先に行かせて後を付いてくる志賀くん。

何で一緒に歩いてるのか分からなくなった。


なんか話しかけたほうがいいかな。

じゃないと、変に見えるよね。

知り合い同士、なのに無言で縦に並んで歩くって。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ