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対立4 特別編『クリナの章』

〔マスターフェン。あなたは、お休みください。ワタクシが必ずや天敵タタナを落として見せましょう。あなたに施されたイノチ……今、役立たせていただきます〕


 鏡嶽内のクリナは、動けぬフェンの面倒を看ていたのだった。



 片南高校1年校舎。クラスEの教室。

 金澤かなざわタカオが空手と合気道をやっているというので、クラスメイトの多荼奈は尊敬していた。


「タタコが空手? 痴漢撃滅の体術?  すぐには編み出せないだろう?」


「胸揉まれた屈辱を晴らしたくて……」


「奴等はプロ並みなんだぞ。いくら女子高生でもなぁ……」


「何かあった時の返し技的なのがあったら、お願いいたします」


 健気で可愛らしい頼み方に悩殺されたタカオは、仕方なしに引き受けた。単なる自己防衛術という体術だが、基本の中の基本を叩き込んだ。


「タカオ先生、ありがとうございました。これで満足いったわ」


 気持ちの良い笑顔にタカオはボンヤリするのであった。


「でもさ、痴漢撃退は警察に任せなよ。危険だからさ」


「うん、判ってるわ、タカオくん、本当にありがとう!!」


「おう!!」



 その頃、クリナは索敵レーダーというデバイスで、多荼奈の居場所を察知したのだ。


「対象発見!! 対象、天敵タタナ、落として見せる!!」


 胸騒ぎを覚えた多荼奈。

 人気ない空き地でぶらついていた。

 そこに現れた見なれない人影に憎悪を感じ取ったのだ。


「フェンじゃないわね……いったい誰なのよ!!」


「対象、タタナ、落とす!! 落とす!! 落とす!!」


「あんな……の、見たことないわ。金属のおばけかしら?」


「タタナッ、落ちろ~!!」


 余りの恐怖でたじろぐ多荼奈。


「対象、落ちろ!!」


 今の体勢で護身術を展開して見せた。


 すると、クリナの全身を背負い投げらしい柔道技で投げ飛ばした多荼奈だった。


「見事だ……ライバル、タタナ。次ははマスターフェンの仇を撃つ。覚悟するが良い!! マスターフェンの復活を待たれよ!! さらばだ」


 引き際の臭い台詞で撤退しだしたクリナ。そのメタルボディを鏡嶽へとジャンプさせ、消えていった。


「フェンの仲間? サイボーグみたいだったわ。用心しないといけないわ……」


 多荼奈は気を引き締めて、フェンの復活に備えるのであった。


 

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