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ファイル二「恋愛捜査」B

 俺は事務所を出てそのまますぐ河川敷に向かった。家の外に美央は居らず、中に入るとちょこんと小さく美央が座っていた。美央は俺に気付くと小さく手を振り、笑って見せた。


「お兄ちゃんお疲れ! 仕事っぷり凄かったねー」

「そうか?」

「そうだよ! お兄ちゃんが一生懸命働いてて私はうれしいな」

「まあな、今まで仕事してなかったのは応募したところ全てに拒否られてたからだし」

「……探偵助手のお仕事続けてる理由ってさ、お金貯めてアパートの一室を借りるってだけじゃないでしょ?」


 話の流れを遮って美央が俺に質問を投げかける。いや質問ではないか、確信を持って聞いている。


「ああそうだ。それだけじゃない、理由は後二つある」

「やっぱりそうなんだ。後二つの理由は?」

「当ててみ?」

「えー! 私お兄ちゃんや真希さんみたいに頭良くないからわかんないよー」


 いやいやいや、真希さんのほうが多分頭弱いぞ。そういうことに関しては。普段は美央のほうが頭弱いのは決定的に明らかなのだが。


「いいから、当ててみ。俺の妹だから出来るはずだ。金のためだけじゃないって確信もって聞いてきたんだろう? だったら、仮説くらいは立ててるはずだ。そうじゃなきゃ呼び出してまで聞いてこないだろう」


 俺はしたり顔で言う。そう、この顔はこういう時に使うんだよ。


「もうー、お兄ちゃんには適わないや……まず一つは、真希さんのことでしょ?」

「その心は?」

「だって真希さん、お兄ちゃんが良く話してくれていた印象とは大分違ったし、それにたまにあの人昔のお兄ちゃんとの写真を見てニヤニヤしててさ。あれは仮面なんだなーって思って、お兄ちゃんも気付いてるだろうから、きっとどうして仮面を被ってるのか突き止める気なんじゃないかなと」

「んー、証拠は弱いが正解だな」

「やったあ! 二つ目はね、お父さんのことでしょ?」

「証拠は?」

「無いけど、探偵やってればきっといつか、あの時のことが分かると思ってたり?」


 まあ確かにそうだった。何にも確証が無いのにもかかわらず、そんな期待を抱いていた。でも今は違う、確証が得られた。真希さんの助手をやっていれば、いずれはあの時の真実が分かる。そしてきっとそれは、真希さんの真実とも関わりがあるのだろう。だったら、そのうち分かる。真希さんがそう言ったのだから。


「正解だ、証拠がないのがまた良いな」

「やったー! えっへへーん」


 たいしたもんだよ、この妹は。馬鹿なのか頭が良いのか本当に分からないな。勘だけはやたらと冴えるし、頭も回る。気も回る。


「お兄ちゃん、もう一つ聞きたいことがあるの」

「ん? 何だ?」

「お兄ちゃんはさ、私のこと……憎んでたりしてない?」


 何を言っているんだこいつは。俺が美央のこと憎んでるとか。理由が無いだろうに。親父の事を恨むことがあっても、憎むことがあっても、美央は何も悪くないのだから、憎む理由が無い。


「なわけないだろ? 馬鹿なこと言ってっと頭ぐりぐりするぞ」

「本当に?」

「ああ、本当だ。そんなの気にするなって。憎む理由が無いんだ」

「そうか、なら良かったよ。うん、気にしないでおくね!」


 俺は美央の頭を思いっきりぐりぐりしてやる。


「ちょ! なんでぐりぐりするのー?」

「なんでって、俺がしたいからだよ」

「うにゃー……あ、そういえばお兄ちゃん」

「ん?」


 美央に話の流れをまたしてもぶった切られて俺はぐりぐりするのをやめた。

「私の依頼をちゃんと受けてくれてありがとう! じゃあね!」

 言うだけ言って美央は出て行った。


はい、美央ちゃんオンステージでした!


そういえば、現在書いている段階で応募原稿の規定に合わせると45枚あったんですよ。ということはですね、二章が終わったら大体70枚くらいにはなってるはずでして、あとの二章を80枚以内で終わらせなければいけないのです。


いいペースといえばいいペースなのですが、なんだか不安ですね。

グダグダせず、かといってテンポが速すぎてついていけない、なんてことにならないようにペース配分しなければ!


ということで、美央ちゃんオンスt(((


でした!



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