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第5話『コンキツネとフ〜ンの話 〜ある芸人の告白〜』
お寺の鐘がゴーンと鳴った、あの日の朝。そしたら急にキツネが現れたんですわ。
そしたら友だちが言うんですよ。「ゴーンキツネやね」
いやいや、もっとちゃんと言うたら──「コンキツネやがな!」
そんな田舎の、のどか〜で、ちょっとアホみたいな集団登校。
みんなでわいわい歩いてたら、空の上から鳩が飛んでてね。
で、次の瞬間。 あっ。
僕の頭に落ちてきたんですよ。
白くて、柔らかくて、ちょっとあったかいやつが。
その瞬間、心の声が聞こえたんです。
「運の悪いのは、いつも俺や……」
友だちは言いました。
「フ〜ン(糞)…… いや、ふうん(不運)やね」
みんなドッと笑った。
ほんでね、僕も笑ったんですよ。
──哀しさ、隠すみたいに。
でも、あの瞬間の僕の顔、今でも覚えてます。半泣き、半笑い、三割あきらめ。
芸人になる奴って、ああいう顔で育つんかなって思うんです。
これ、お笑い芸人としての僕の──ちょっと面白くて、ちょっと切ない告白です。




