ダンジョンへ。
ケイ・カインゼルが一人で、十二人の【アサシン達】を『行動不能状態』したのを見て。【アサシンのリーダー】は指笛を吹いた!
指笛は『撤退』の合図だった。
無傷、あるいは軽傷の者は、彼らが出て来た『下の民』が使う、坑道街への出入口に飛び込んで行く。
それ以外の重症者は、【毒】の塗られたナイフで殺されてしまった。
「おれの居ない間に随分と『外道』な事をする様になったものだ」
三十秒とかからずに、消え去った【アサシン達】を見て。ケイ・カインゼルはそう言った。
「で? これからどうする気だい? ケイ?」
下着姿でそう聞くラハス・バレンツに、ケイ・カインゼルはこう言う。
「追撃をする!」
右手に『鋼』のシミターを持って、ケイ・カインゼルはそう言った。
「わたし達に出来そうな事はあるか?」
ラハス・バレンツがそう言うと、ケイ・カインゼルはこう言う。
「この中は事実上『ダンジョン』になっている。出来る事となると、派手に暴れてくれればいい」
「つれない事を言わないでくれよ。君にはたくさんの【借り】が在るのだから!」
そう言ってラハス・バレンツは、ケイ・カインゼル肩を両手で叩く。
「それでは、この下にある【チルドレンギャング】の本陣を叩いてもらおうかな」
ケイ・カインゼルがそう言うと、ラハス・バレンツは、楽しそうに笑った。
「おいおい、それじゃあ結局、わたしは暴れる事しか出来ないみたいじゃあ無いか?」
気づいたか、だが、ここは説得しなければならない。
「ラハスの兄さん達には、ここを襲撃してもらいたいんだよ」
そう、ケイが言うと懐から、三枚の地図を取り出した。
「…むう…」
ラハス・バレンツは唸る。
「…随分と細かい地図ねえ」
ミーシャ・クロノスが、三枚の地図を眺めてそう言った。
「ここに、今来たあいつらも居るのかな?」
フェミール・アインが、そう期待してそう聞いて来る。
「さぁ、おれの居た頃には、あんな物騒気回り無い奴らはいなかったんだよ」
ケイ・カインゼルは素直にそう言った。
「確かにわたし達は、ダンジョン攻略の経験が少ない。ミーシャ、フェミール。ここは素直に此処を攻略するか?」
ケイ・カインゼルは内心ホッとした。そして昔の仲間にこう思う。
「これでおれは、アノ五人に専念できる! 他の元仲間には、うん。災難だったな‼」
長い階段を降りると、『下の民』の住む階層。地下一階に付いた。
地下一階の家々は、これから起こる事を察知したか。固く扉が閉ざされていた。
「それじゃあ、ラハスの兄さん達は左へ進んでくれ。おれは右側を進むから」
ケイ・カインゼルが指で、ラハス・バレンツの進む方向を示すと。ケイ・カインゼルはその反対方向に進む。
「任せろ、皆殺しにしてやる!」
物騒気回り無い言葉を残して、ラハス・バレンツ達は左方向へ進んでいった。
「ヤビー。ヤビー・コルボ! もう姿を見せても良いぞ」
すると今まで、何処にいたのか解らなかったヤビー・コルボが現れた。
「ふう、仲間でも物騒な奴らだのう」
そう言ってヤビー・コルボが改めて、ラハス・バレンツ達の行った方向を観る。
「あいつら五人は、本当にこちらにいるのか?」
ケイ・カインゼルは、改めてそう聞いた。
「ああ、間違い無いお前の元五本指は、この先の閉鎖された坑道…ダンジョンに居る!」
「そうか…では、久しぶりに会いに行くか!」
ケイ・カインゼルと、ヤビー・コルボが。坑道街を進んで行く。
20時02分! それではまたお会いしましょう。




