秘密。
「さて、この【グレーター・グリフォン】の毛皮の分配ですが、どこの部位を望んで欲しいですか?」
するとラハス・バレンツ率いる『勇者パーティー』何を言っているのか解らない、といったジェスチャーを返す。
「え? あ、あれ?」
ケイ・カインゼルとヤビー・コルボは、三人の反応にとまどった。
「ケイ少年、そんな事を聞いてどうするんだい?」
ラハス・バレンツは逆に質問をして来る。
「え、えぇっと、つまり【魔物】の毛皮を売った時に得られるおカネを、山分けする時にどの部分の毛皮を売ったかで、得られる…皆さん理解していますか?」
「まさかお主ら【魔物】の死体がおカネに成る事を、知らなかったのか?」
ヤビー・コルボは三人の反応を見て核心をついて来た!
男一人に女二人の『勇者パーティー』は驚きの顔をした。
「い、今まで何匹の【魔物】を倒して来たのですか?」
ケイ・カインゼルは、丁寧な言葉で聞いて来る。
「さあ? 百以上倒しているのは確かだ」
ラハス・バレンツは屈託の無い笑顔でそう言った。
「──ち、ちなみに最近どの様な【魔物】を倒しましたか?」
ケイ・カインゼルは、恐る恐る聞いて見る。
「ドラゴンかなあ」
ケイ少年はこの場での【レッサードラゴン】一匹の相場を、地面にドワーフ語で書き出した。
『勇者パーティー』の顔色が、ゼロを書くにしたがって。段々と青くなりそして赤くなってゆく。
「我々は、これ程の金貨を今まで捨てていたのか?」
ラハス・バレンツの顔にはここ数年見せなかった、後悔の念が浮かんでいた。
「ちなみに、その『ミッション』で得られたおカネはいくら?」
「あ、それならラハス様より予算関係を握っている私がお答えします」
そう言ってミーシャ・クロノスが、手を上げるとケイの耳にひそひそと話す。
「ふうむ、ぼったくりに会っては、いないようだね」
三人は安堵のため息をつく。
「でも、その金額は最低価格での物だよ? おれだったらその金額の二倍は出させるね!」
三人は落胆の表情を見せた。
「それじゃあこういうのはどうだい? この【グレーター・グリフォン】の毛皮は、貴方達にあげる! 更にどこで売れるのかも、教えてあげる‼」
「ちょ、ちょっと待てケイ!」
ヤビー・コルボが文句を言う前にこうしゃべった。
「その代わり、おれ達二人も『勇者パーティー』に入れて欲しい!」
ケイ・カインゼルが、真剣な顔でそう言った。
「ほう? 何でそんな事に手を貸す必要があるのだい?」
ラハス・バレンツは、そう聞いて来た。
ケイはヤビー・コルボと目線を合わせると、こう切り出した。
「実はおれあの国で、殺人事件の容疑者になっているんだ!」
ラハス・バレンツは、ケイ・カインゼルの言葉を聞くと。ミーシャ・クロノスの方を見る。
「もちろん。今回の殺人事件では。おれは手を汚していない」
ラハス・バレンツはミーシャ・クロノスを見る、そしてこうつぶやく『何かが引っ掛かりますが、嘘はついていません』と。
「おれをはめた奴の人数と、名前そして顔も知って居る。だから、そいつらに復讐がしたい」
ケイ・カインゼルの顔は真剣だった。
「…ミーシャどう思う?」
ラハス・バレンツはミーシャ・クロノスを見る。
「少しの違和感はありますが、大筋でウソはありません」
ラハス・バレンツは、ケイ・カインゼルの顔を見てこう言った。
「【衛士】にその事を伝える訳にはいかないのか?」
ケイ・カインゼルがため息をつく。
「ラハスの兄さん、あの国の【衛士】は『上の民』の言葉は信じても、『下の民』の言葉は信じない。せいぜいカネを無心されて、どちらがカネを多く出したかで『有罪か無罪か』を決めてしまう」
「まぁどこの国でもおんなじですね」
ミーシャ・クロノスは判定もしないでそう言い切った。
「わかった、ケイ君その代わり一つ我々の仕事も手伝ってもらいたい」
ラハス・バレンツは真剣な表情でケイ・カインゼルを見る。
「──それは何?」
ケイ・カインゼルが、用心深く聞いて来る。
「ある人物を殺さなければならない、だが我々三人では手が足りない!」
「?」
「要するに一人の人間を暗殺しなければならない!」
「勇者に暗殺の命令を出す? そいつは大丈夫なのか?」
「わたしの上司の命令では仕方が無い」
ケイ・カインゼルがため息をつくと、真剣な顔で聞いて来る。
「そいつの名前は何という?」
ラハス・バレンツは二人の仲間を見る。
ミーシャ・クロノスと、フェミール・アインは同時にうなずいた。
──【魔王】エメク──
「ウーム」
ドクター・カタストロフ事、ヤビー・コルボが唸った。
さぁて、【魔王】エメクのもとへ集まって行く登場人物達。
この続きを知って居るのは僕でけ!
何となくゾクゾクしますね。
では、次回お楽しみに。




