1.魔王復活阻止係
ぐはっ!
「助手君。魔王は復活するものなんだよ。何百年とか、何千年とかするとね。しかも、異世界は一つじゃないし、当然魔王も一人じゃない」
「それは分かりましたけど……どうして工事現場なんかに来たんですか、博士? やっと僕も異世界に連れて行って貰えると思ったのに、こんな近所なんて……」
ぐはっ!
「魔王が異世界で復活するなんて、誰が決めたんだい?」
「! じゃあ、ここに魔王が……?」
ぐはっ!
「魔王復活を阻止しないと、大変なことになるからねぇ」
「あ! 分かりました! 〝魔王がやって来る穴〟を埋めるんですね! そうしたら、通れないし、出れ来れない! だから工事をしているんだ!」
ぐはっ!
「違うよ」
「え~? じゃあ、どうしてなんですか?」
ぐはっ!
「そこの作業員が削岩機を使っているだろ? 丁度その真下に魔王が復活してくるように誘導して――」
「ガガガガガガガガガ」
ぐはっ!
「――始末するのさ」
「!? ……あ、で、でも! 水が出て来ましたよ! た、多分さっきの悲鳴は、工事の音と聞き間違えたんだ! いやぁ、紛らわし――」
「工事現場で地面を掘っている時に、水が涌き出てくる事があるよね?」
「え? ありますけど……」
「この世界では〝無色透明〟か、せいぜい砂や土と混じって〝茶色〟として認識してしまうけど、異世界だと違った色なんだよね、アレ」
「!」




