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夏の風を君に。

作者: すみ いちろ






誰も居ないバスの車内


窓ガラス越しの夏の日差し


いつもとは違う行き先


君の居ない何処かの街


会いに行きたかった たった一度でも


書きかけのメッセージ 手もとに置いて


海岸線が見える 終点のバス停から 


青い海と空の境目


水平線が貴方と私とを隔てる


ずっと ずっと


海の向こう 空の向こう


見上げるほど高くて届かない


雲が流れて行く 青く青く透きとおる


何処までも 吸い込まれてしまいそう


手を伸ばした 空


泣いてなんかいないよ


遠い雲の彼方を追い掛けていたら


今日はここまで来れたから


いつもの不安なんて 


海へ 空へ


風に乗せて 晴れ渡って行く


夏の暑さ 額ににじんで


太陽の光に 目をつむった


君と歩く砂浜


私ひとりの砂浜


今がそうなら未来を変えて


小さな海辺の祠に


竜宮神様が眠っている


起こさない様に


静かに会釈して通り過ぎた


何かを期待してはいけないから


鞄の中の書きかけのメッセージ


そっと開いた 青空の下


夏の暑い風 白い雲


貴方は何処で 見ているかしら
















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― 新着の感想 ―
[一言] 夏ですねー。 暑い中吹き抜ける風はひとときの涼をもたらしてくれるのでしょうね。
2024/07/13 08:39 退会済み
管理
[良い点] 透明感のある、とても素敵な詩ですね。 ちょっと切ない雰囲気がありますが、それがまた良いですね。 夏の詩って感じで素敵よきです(^^) [一言] 良い詩なので、そのまま投稿しちゃっててくださ…
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