魔性の子供
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
チェンジリングした人外だと良いですね。
怖くて近寄れませんが。
綺麗な子は、幼少期から綺麗な顔をしている。其れは老若男女問わず、その人間の根幹を狂わせる程。でも、だからと言って、手を出して良いとは欠片も思っちゃいない。
親戚の子供は俗に言う美少年という生き物だった。幼いながらも色白で、大人びた顔をしていた。だから多くの親戚は口を揃えて褒め称え、可愛がった事を覚えている。
『可愛いね』、『大きくなったら美人になるよ』、『芸能プロ探そうか』、その言葉の全てが全くの虚偽を含まない、ありのままの事実であった。
実のところ、私もそう思っていたし、そう褒め称えようと思った事は幾度となくあった。けれども其れを言ったら、自分の中の何か大切な物が崩れそうで、決して言えなかった。
私がこの感情に気が付いて、行動に移したら、あの子は生涯を掛けた傷を負う。一生消えない傷だ。それを私が負わせる訳にはいかない。私という一個体の人間性を保つ為に、そして何より、あの子を傷付け無いように、私はなるべくあの子に近寄らない事を信条としていた。
そんなある時、その子の面倒を言っときだけ見る事になった。仲の良い姉の頼み事だったし、断るのは不自然に思えた。だから内心動揺しながらも、引き受けた。
彼と接した事がほぼほぼなく、何が好きかも分からなかった私は、とりあえず、買っておいた子供が好きそうなお菓子とジュースをテーブルに置き、そそくさと距離をとる。
しかし何も知らないあの子は、食べものにも目もくれず、ぴたっと私の横に腰掛ける。
「○○姉ぇ」
「なぁに? お菓子、気に入らなかった? 新しいの、買ってこようか」
叫びそうなのを堪えて、冷静にそう返した。心を落ち着ける為に、今の言葉を反芻し、関係ない事を考える。
この子、私の事『○○姉』と呼ぶんだ。今まで近寄らなかったから気が付かなかったな。
しかし、其れとは裏腹に、その子は私の肩口の布を掴んで顔を近付ける。驚いて彼の方を見ると、ギラギラとした瞳が私を捉えていた。
「僕ね、○○姉のこと気に入ってるんだ。だって僕に興味無さそうに振る舞うから。
今日も他のお姉ちゃんのところに預けられそうだったけど、僕が『○○姉のところが良い』って言って来たんだよ。どう、嬉しい?」
少年の眼ではない。男の目だ。其れも凪いだ優しいものではなく、我欲を写した獣の目。思い上がりじゃない、この子は私を女として見ている。
それでも務めて冷静に、今までの様に理性を総動員して、答えを返す。
「……そう、私としてはあんまり」
お願いだから私を人間で居させて。犯罪者にも獣にもしないで。
その願いが通じたのか、彼は指の力を抜いて体制を整える。私も気を落ち着けて、バレないように深呼吸した。
「まぁ良いか。○○姉、あと十年待ってよ。そしたら良いでしょう?」
そう言って、蠱惑的な笑みを浮かべた。
今思い返して見ても、あの頃から異質だった。傾国と呼ぶに相応しい程に。
これは動画のコメント欄から。
綺麗な子ってね、幼い頃から綺麗なんだよ。
だから年齢問わず、狂わせる。
子供苦手なので、そう思った事はありません。
※子供に目を向けた事があんまり無いから。という確率論のお話です。
でももし出会ってしまったらと思うと、批難出来ないなぁと思います。怖いね。
周りの大人皆から可愛がられてるから、自分の容姿に自覚的。その分苦労も多そうですが、達観もしてそう。
だから大人び子供になりました。
そんな中、寄ってこない大人がいれば必然的に興味を持つだろうし、その大人びた思考回路から、利用出来るものは利用しそうだな。とも思います。
※おっかないね!! ショタキャラ苦手な理由はそこだよ!! 私にはどう頑張っても敵わない!! 逃げたい!!
でも人外だったらそれなりに面白いなと思ってます。
目的の為に手段選ばないところが割と清々しい。