忌者現界二降臨ス
作者コメント:とある計画の為にこれを置いておきます。
設定で困惑しないようにとの事。
なので出来は度外視します(号泣)
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───いつだろうか。私がこんなにも後悔をしてしまったのは。 ───誰かに、止めて欲しかった。でも、手遅れであった。
「私」は神であった。と言っても、命の輪廻の一環の回収の部分を作業するような、誰にでも出来そうな仕事である。
「…しまった、加減が…」
こんなヘマで私の神としての役目は終わったのだ。
「──ですから、分かりますか?
クビですよ!『ク』!『ビ』!」
「待ってくれ、加減を間違えただけだろう?」
「その加減のせいで閻魔様カンカンですよ!
こちらにも立場というものが─」
結構怒られた。結局クビになった。
そして、私は「人間」に堕とされた。
人間の気持ちを味わえということで。
ただ一つの情として異能を与えられた。
それは人間ではないだろう…。
私は、とある夫婦の子として生まれ、大層可愛がられた。だがそんなことは人間の戯言だと思い、異能のことばかり考えていた。大人になってから考えれば、親不孝な奴だと思った。これを思った時にはもう人間と遜色ない性格をしていたのであろう。
そして、12歳で漸くが異能が何かに気がついた。いや遅すぎるだろう。6歳くらいで気づいておけよノロマ。
私の異能は「不運を貰いやすく溜め込む体質」らしい。
ハンディキャップじゃないか…。
これに気がついた理由としては、周りで奇妙な事件が発生していたからである。
周りで不運なこと、
例えば路傍の石につまづくなどが上げられる。
それが起きた人間が尽くその記憶を忘れている事があった。
そんなことがある日には大抵気分が悪い。
そして、記憶を無くした者は幸運が訪れるらしい。 なるほど、不運が無くなれば幸運が来るような正しく相対性である。
どうやら、何度か実験すると肌で相手の肌に触れるとこの事象が発生するらしい。
今度から手袋をしておくか…。
とある時、この事象を商売にしようと考えた。
所謂物事で商売をする子供など悪ガキであっただろう。ただ、その金を受け取った時の快楽はたまらなかった。
それから、商売をし続けたのだ。今も。
私が成人した頃、これを本格的に社会でしようと思った。
だがこれをするには結果が必要だ。
まぁ幸い、子供時代の友などに頼んで感想を述べて貰った。
自慢話になるが、これで一軒家を買えて結構裕福にもなった。
ある日、
私にある依頼が届き、出向いた所、訳の分からぬ場所が指定されていた。
依頼者とは連絡が取れない。
仕方ない、帰るとす───
… …… …
私は気絶していたようだ。起き上がると、監禁されているらしい。連絡手段もなくなっている。
脱出手段を考えるか、と思ったその時、
知らない男が目の前に立っていた。
「見つけた」
訳が分からない。
その男は奇妙な笑い声をあげ、
私にとある動画を見せた。
見せられたのは、
家族が痛めつけられている姿だった。
私はその瞬間、「怒り」を覚えた。
最初は私は無愛想なやつであったが、
今では愛情があったのだろう。
紛うことなき人間であった。
私は怒りをぶちまけたが、
男は奇妙に笑うだけだった。
殺意が沸いた。
私はひとつ、頭の中に
「溜め込んだ不運をアイツらに当てる」
その後、禁忌を犯した。
頭の中で浮かんだ事をやると、
建物が崩落し、男は天井の下敷きになった。
私はそのおかげで脱出し、家族の元へ向かった。
遅かった。既にクモ膜下出血が原因で死んでいた。
人間とは脆いものだった。
あの痛めつけていた奴らは既にいなかった。
私は号泣し、世界に問いただした。
何故この世はこんなにも残酷なのだ。
そして私自身にも問いただした。
こんな事を毎回何も思わず続けていたのか。
と。
そして、彼は理不尽に世界に何故しなかったのか、と思い絶望した。
絶望した彼は世界にある決意をした。
コウシテ、忌者現界二降臨ス。