ぐっばいMy life。覚えてろ空き缶。
「へぶっ!!!」
一瞬だった。
そう本当に一瞬。
赤信号に間に合う様に走っていた俺を阻んだのは…
AKIKAN。
それを踏んだ俺は見事に前のめりに倒れ、顔面を強打。
『くそっ、面接前だってのに…服、汚れてないよな…』
俺は余裕のない中起き上がろうと上半身を起こした。
直後横っ面にありえない痛みが走った。
そのまま起こした上半身が押しつぶされた様な感覚に陥る。
痛みのせいで思考がまとまらない。
『あぁ…ここ道路か…』
そのまま目の前が真っ白になる。
『初任給でかあちゃんにバックでも買ってやりたかったなぁ…』
体が熱くなる、その熱に溶かされるように思考が止まる。
…冷たい。
五感が戻ってくる感覚。
耳を澄ませると雨が地面を叩く音が聞こえる。
目を開けたい…けど瞼と瞼がくっついたみたいに開かない。
『病院……?』
ぺちゃぺちゃと何かの音。
俺の体に何か生暖かくて柔らかいものが触れる。
『なんだこれ…何やってんの…?』
不思議と安心感が湧いてくる。
思考がおぼつかない。
その直後、猛烈な眠気が俺を襲う。
普通なら意地でも眠気を振り払うだろうが「何か」による安心感と相まって俺は甘く暖かい暗闇に身を任せる……
『取り敢えず……寝たい…………』
主人公をどう殺そうかと50分程悩みました。