腹痛中
あぁ旅は遠く
人生は滑稽に進んでいく
後ろに倒れることも出来ず
地面を逆から見る
爪が折れ
唇は乾き
目はまぶたの後ろに
ゲロを吐く
リセットされた僕の人生
悲しみと嬉しみ
この気持ちに名前をつけよう
ゴミ
と
何度読み返しても面白くない小説を読む
いつこの話は面白くなるのだろうかと
知っている展開が続く
16歳の時初めてバイトをし
優しい人間に囲まれたのにも関わらず
自分から辞める
なけなしの給料を何に使うか悩んだ挙句
題名だけで選んだ小説を買う
読み進めれば読み進めるほどに
面白くなかった
もう一度読み直せば
面白くなかった
もう一度
既に決定されている
産まれる前からそういうふうに出来ている
勝手に
誰が決めたかわからず
洗脳され
固められていく
僕は君に何を伝えたいのだろう
これを読んでる君は物好きだね
面白くないだろ?
何回も読もうと思わないだろ
でも僕は面白くない小説を読み続けた
いつになれば面白くなるのか
正解は無限にあるが
一人の自分が出来ることは
その小説に文字を付け足せばいいんだよ
僕はポールペンを握った
字はいつの間にか下手くそだった
ハッピーエンドが面白いのか
バッドエンドが面白いのか
書き足した内容はゴミだった