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決別 一話 彼女は生きている


三年前に田舎から都会へ越してきたばかりで、俺はいつも一人でいた。


『どうしたんですか?』


小学生の、4才ほど下の少女が声をかけてきた。


『別になんでもない』

『もしかして今流行りのジサツシガンシャさん!?そうだ……これあげます!』


玩具の花型の飾りがついたプラスチック制の指輪。村瀬サナカと名前が書いてある。


『こんなの男が貰ってもな……』

『じゃあ私が大きくなったらかえしに来てください!』


それまでは生きろといいたいのか。小学生のくせに随分と遠回しなやつだ。



「はあ……」


高校生になり中学生の友人はもういない。クラスには馴染めずに教室の端で浮いている。


――何もいいことがない。


「でねー」


お嬢様学校の学生達が集団で帰宅している。その中に、見覚えのある子がいた。


落ち着けよどうせ他人の空似だろう。彼女がこんなところにいるわけがないんだ。


「村瀬さんはどう思う?」


村瀬、あの子と同じ名字じゃないか?


「んー思いきってコクッちゃえば~?」


結局声をかけられず通りすぎていった。


彼女は三年前に死んだのに、会えるわけがないだろ。


指輪をもらった次の日に近所で事件があった。

花火によりマンションが火事になり命を落とした住民の中にあの少女の名があった。


家に帰り、気晴らしにゲームをやる。

するといきなり画面が破裂し、意識が飛んだ。

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