◆第五話◆「戦闘開始」
さて、今回は初の戦闘シーン!
駄菓子菓…じゃなかった、
だがしかし!
私は戦闘シーンを殆ど書いた事がありません。
てな訳で、戦闘は迫力ないかもです。期待せずにどうぞ。
俺とヴォルスは木の枝を剣のように構え、メイリは余裕の表情でモンスターを見つめている。
やっぱ、魔法が使えるだけで立場変わるよな…。
獣型のモンスターと遭うのは、これで二回目だがやはり緊張する。一歩間違えばあの獣の餌食に…そう考えるだけで冷や汗が出た。
隣にいるヴォルスも同じ心境であろう。
その獣型モンスターは、こちらをじっ、と見据えてから、じりじりと距離を縮めてくる。逆に俺達は、モンスターと間隔をとっていく。
どちらが先に動くか…これは重要なポイントだ。
もし俺達が先に動くとすれば、それなりに自分を守る必要があるだろう。
無防備に突っ込んだとしたら、確実に傷の一つや二つ、いやそれ以上の傷が出来る。
こちらより向こうの方が、スピードが速いしな。
だとすれば…向こうの攻撃を待って、攻撃してきたところを防御しそれと同時に攻撃するか、兎も角距離をとってメイリの魔法でやっつけるしかない。
ヴォルス「うぉおぉおおお!!!!」
なっ!!?
正面から突っ込んだ!!?
慌ててヴォルスに言う。
ティノ「おいヴォルス!!お前自殺行為だぞ!!!!」
ヴォルスを守る為、俺も後へ続く。
もうこうなったら、ヴォルスが攻撃した直後にガードをするしかない!
メイリ「おぉ~、いいねぇ~。戦士って感じ!」
メイリに魔法を唱える仕草は見当たらない。…という事は俺達だけで倒してみろ、ということか。
獣型のモンスターも動いた。まるで獲物を狙っているように赤い目をギラギラさせ、こちらに走ってくる。
どんどん狭まる距離。それと同時に上がっていく心拍数。
これが…「戦い」か…!
ヴォルス「そいや!」
「ザッ…!」
ヴォルスは枝の剣を振りかざした。…が、獣型モンスターは攻撃を避け、こちらへ飛び掛かっていた。
ヴォルスの剣…枝は、地面に刺さったまま、抜けないようだ。
俺はすかさずヴォルスの前に進み出て、枝の剣を自分の前にバッと突き出す。
「ガッ!!!」
獣型モンスターは、俺の持っていた枝を思いっきり噛んだ。
バリバリと音を立てて砕ける枝。もう跡形も無い。
さて次は…!
そこら辺にあった石を拾い、敵に投げつけた。
「グワァォ!!」
丁度目に当たったのか、敵が若干怯んだ。その内に近くにいたヴォルスがモンスターの腹を素手で一発殴る。
ヴォルス「案外堅いな…!」
ティノ「お前いくら何でも無茶すぎるだろ…」
ヴォルス「そうか?」
こいつ…全く危機感を持ってないな。
どうしてそんな生き生きしてられるんだよ。
メイリ「ほら、また来るよ。」
その一言で目線を獣型モンスターへ戻す。
獣型モンスターは殴られた腹が痛むのか、さっきよりスピードが遅くなっていた。
…いけるか…!?
飛び掛かって来た獣型モンスターの足を掴み、向きを変え一気に前に投げる。
獣型モンスターは宙を舞い、地面に打ち付けられた。
メイリ「おぉ~凄いねぇ、セオイナゲってやつ?」
何か凄く発音が変だった気がするけど、まぁいいか。
「ギャン!!」
地面に打ち付けられた獣型モンスターは叫び、やがてゆっくりと動かなくなっていった。
完全に動かなくなった所で、死んだのかを確認する。
メイリ「うん、死んだね。」
脈(?)を確認したメイリは頷きながら言う。
ヴォルス「でも何で死んだんだ?地面に打ち付けられただけなのによ。」
地面に流れる血液を見て、俺は気付いた。さっき地面に刺さったまま抜けなかった枝に、丁度獣型の体が刺さったようなのだ。
刺さり所が悪く、モンスターは死んだらしい。
それを二人に説明すると、驚いた顔をしつつも納得したようだった。
メイリ「よくモンスターに丁度枝が刺さったね~」
ティノ「たまたまだろ。」
ヴォルス「それより俺はセオイナゲーってやつ、凄かったと思うぜ!」
ティノ「背負い投げだろ。それより…こいつを持って二人のもとに帰ろう。」
メイリ「そうだね~お腹すいたし、早く帰ってお肉焼こう!」
ヴォルス「おぅ!」
モンスターをヴォルスと二人で担ぎ、メイリの案内で滝へと戻る。運良く滝に戻るまでモンスターに遭う事は無かった。
裏口から入ろうと試みるが、その入口はフェイクなのか何なのか、岩で塞がれていた。
ティノ「おーい、ナコナー!ナギー!!」
呼んでみるが、返事はない。一体何が起きてるんだ!?
入口を塞いでいる岩は、女の子二人が持ち上げられるような物ではない。試しに三人で動かそうとしてみたが、動く気配すらなかったからだ。
まさか、敵がこれを…!?
中に居る二人が心配だ。早くこの岩を何とかしなくては…!
~その頃ナギ&ナコナ~
ナコナ「さて…どうしましょうか~…。」
ナギ「とりあえずこの火はそのまま灯し続けて、他の場所に布団とかを作りましょう。」
ナコナ「は、はい~。さっき持ってきた葉と、メイリさんの出してくれた葉があります~。この葉で布団を作ればいいかと~…。」
ナギ「そうね…じゃあ布団はそこに作りましょうか。」
葉を敷き詰め、布団を作る。
枕はナコナの出した羽を葉で包む形で作った。
はっきりいって満足できるようなものじゃなかったけれど、こんな世界だからしょうがない。
早く私達が元居た世界に、場所に戻りたい…こんな生活、耐えられない。
魔法なんて素敵なものが使えるのは楽しいけど、モンスターが私達の命を狙っているなんて怖すぎる。
私達、いつ死ぬか分からないのでしょうー…?
ナコナ「う~ん、やっぱりテーブルとかも欲しいですね~…。」
ナコナの一言で現実に戻る。
…何を言ってもこの現状は変わらない。なら、精一杯生き残る努力を…いつか帰れると信じて、ずっと耐えるしかない。
その為にも、よりよい環境を作っていかなきゃ。
ナギ「そうね、テーブルはまた今度作りましょう。今私達がここから出る訳にはいかないもの。」
ナコナ「そうですねぇ~。」
ナギ「それにしてもこの空洞、広いよね。」
この空洞はかなり広かった。
入口も私達が通るには大きすぎる。まるで巨人の住処のようだった。
ナコナ「そうですねぇ、天井も高いですし…。」
天井も兎に角高い。
まるでプラネタリウムのような円形の天井。自然の産物にしては整いすぎている。
ナギ「もはや豪邸並みだよね。」
ナコナ「豪邸よりも大きいかもです~。」
「ミシミシッ!!」
ナギ「!!!?」
ナコナ「!!!?」
急に鳴った音は、まるで私達が枝を踏む時のような音だった。この空洞に枝は無い…つまり、地面を踏んだ何者かによってこの音が鳴っているのである。
それは足音のようだ。
どんどん近付いてくる足音、揺れる地面。巨大な何かがこっちに迫っている…!?
ナコナ「じ、地震なのです~!!」
慌てるナコナ。
私にはこれが地震ではない事が分かっていたー…だから
ナギ「ナコナ、戦闘準備!」
ナコナ「えっ!?じゃあこの音はー…」
ナギ「多分、巨人よ!やっぱりここ、巨人の住処だったんだわ!!」
ナコナ「そ、そんなぁ~っ…!!」
たった二人で立ち向かえる相手じゃないのは分かってる。だけどここには二人しかいない。
せめて皆が帰ってくるまで、時間を稼げれば…!
「ズシッ、ズシッ…」
すぐ近くまで迫り来る足音に緊張が高まる。
もし、この音が巨人の足音だとしたら…私達、助かる確率は…?
ナコナ「き、来ます~!!」
見えたのは黒色の巨体、覚えているのはナコナの泣き叫ぶ声。
私はー…。




