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◇第四話◇「木の葉の舞」

いやぁ…この回を作るのにかなり手間取ってしまいました。


お待ちかねの新キャラクター登場です。


今回は、アクアさん作のキャラクターが出ますよ。


※アクアさん、大変長らくお待たせ致しましたm(_ _)m




では、お楽しみ下さい。

それにしてもこの世界…一体どんな世界なのだろうか?


行き交う人は武器を所持し、モンスターが頻繁に現れる。


行き交う人と言っても、向こうは陸にいるとモンスターに襲われる為か、空を飛んでいる。


俺らには飛ぶ手段が無いため、モンスターとも頻繁に遭遇するはめになってしまった。


目の前に敵が出てきたら、とりあえず逃亡する。

情けない事に、俺達に戦う術はない。


既に何度も敵と遭遇し、

俺達は既にへとへとだ。


ティノ「せめて剣でもあれば…」


ヴォルス「本当だよな…」


ガサッ!!


俺達の目の前にまたモンスターが現れた。


獣型のモンスターで、見た目は豹に近い。

しかも今回はかなり至近距離に居る…!


それは逃げる隙が無い事を意味していた。


今逃げたとしたら、間違いなく追い付かれ背中から殺られてしまうだろう。


死といつも隣合わせ。

いつ死ぬか分からない。

ここが何処に存在しているのかも分からない。

どうしていいかも分からないー…


モンスターがじりじりと寄ってくる。


俺達が諦めかけたその時、ナギがウォーターを唱え、モンスターに水を掛けた。


モンスターが突然水を浴び怯む。


俺達はモンスターが怯んでいる間に逃げ出した。



モンスターが見えなくなるまで走り、あまり目立たないよう草木の後ろに隠れ休憩する。


ティノ「はぁ、はぁ…毎回逃げていても変わらない…むしろ体力が減っていくだけだ…」


ヴォルス「でもどうすんだよ、そうするしか俺らには方法がねぇんだぞ?」


確かにそうだ。

俺達には逃げるという選択肢しかない。


戦おうとすれば必ず仕打ちを食らい、命を落とすだろう。


ナギ「それより…私達今夜どうするの?野宿するにしてもこんな所じゃ危ないし…」


ナコナ「寝てる間にモンスターが来たらやられちゃいますぅ…っ!」


ナコナがおろおろする中、皆が一斉に黙り、静寂が訪れる。聞こえるのは風の音と葉が揺れる音だけだ。


…もしも、物語通りに事が進んでいれば、今頃はウサギの家にいただろう。

メアリアンと呼ばれ、手袋と扇を探しに行ったとこか。


ヴォルス「ここら辺に家なんてあるのか?」


ティノ「うーん…」


周りを見渡してみるが、あるのは自然…草木や川、山しか見えない。かなり進んでいかないと家は無さそうだ。


ティノ「やっぱり野宿かな…」


ナギ「道具…テントとかも何もないよ?」


ティノ「うー…」


ナコナ「あ、あのぅ…羽根だったら一杯出せますよ…?」


ヴォルス「じゃあそれを毛布代わりにして…」


ナギ「今は夏だから毛布なんていらないわ。むしろ、下に敷くものが欲しい…」


下に敷くもの、と言われても…そこら辺にあるのは木とかだけだし…


この材料の中で敷ける物は…


ティノ「葉っぱを敷くしかなさそうだな。」


ヴォルス「そうだな。」


ナギ「…葉っぱの上に寝るのは気が引けるけど…」


ナコナ「でも羽根じゃあ暑いですよねぇ…。」


がさがさ…


皆で周りの木の下に散った葉っぱを集め出す。


四人全員で集めた甲斐あって、かなりの量が集められた。


ティノ「…こんなもんか。次は雨を凌げる場所を探すか。」


ナギ「…洞窟とかがいいかな。」


ヴォルス「かなり歩く事になりそうだな。」


ナコナ「しょうがないです~…」


体はもう悲鳴をあげていたが…安全の為だ、仕方ない。



変な所で寝ている間にモンスターが襲って来たら太刀打ち出来ないしな。



気が付けば空がやや紅く染まっている。


もう夕方か。

これは弱音を吐いている暇も無いな。



洞窟を求めて、色んな場所を探索してみたが、歩いても歩いても、あるのは木々と山と川で、洞窟のようなものは無さそうだった。


何故なんだ?


物語通りならここら一帯は、女王の居る城や庭の筈。


城はおろか、家すらも見当たらないなんて可笑しくないか?


話が狂ってしまったのが原因と考えれば納得がいく。

だから場所にも狂いが出たのだと…。


だとしたら、俺達はどうやったら帰れるんだろうか?


俺はともかく、他の皆は帰りたがっているようだし…。


何とかならないものか…。


そんな事を考えていたその時だった。俺達の傍にある草ががさがさと音を立てたのは。


ティノ「何だ!!?」


思わず声を張り上げる。

もしこれがモンスターだったら最悪だ。


?「…ちぇっ、バレちゃったかぁ。」


呆気なく(くさむら)の中から出てきたのは、俺達と同じ位の年齢の女の子だった。


ヴォルス「もしかしてお前もアリスか?」


?「当ったりぃ!」


彼女は、そう言って笑ってみせた。どういう理由から笑えるのかは分からないが、少なくともこっちの世界に来てから笑っていなかった俺達にとっては救いだった。



ティノ「名前は?」


メイリ「メイリ・フラウリィ。メイリって呼んでいーよっ♪それにしても何で気付いたの?魔法使ってたから姿は見えない筈だったのにぃ!」


メイリも魔法が使えるという事が発覚した。


彼女はどんな魔法を使うのだろうか?姿が見えないというのはどういう事だろう?


ナコナ「あ、あのぅ…メイリさんはどんな魔法を使うんですか?」


メイリ「あたしはねぇ、草を飛ばす魔法とか、葉っぱで姿を隠すとかそんな感じだよっ!」


ヴォルス「忍者みたいだな!」


ナギ「随分種類があるみたいね?」



メイリ「そぉーだね~。」


この中で一番魔法に長けているのは、ナコナとメイリという事か。


彼女らも前世でここに来てたみたいだな。


メイリ「ところでさぁ、皆何してるの?こんな必死に。」


ティノ「野宿の為の洞穴を探してたんだ。モンスターがここら辺には沢山いるようだし、そんなところで寝てたら、寝てる間にやられる可能性があるからな。」


ヴォルス「俺とティノは魔法が使えねぇんだ。」


ティノ「俺達が前世でここに来てないからだってさ。」


ヴォルス「何ィ!!?」


メイリ「事情はよぉ~く分かった!じゃあ皆、とりあえずこっちにおいで♪」


そう言ってメイリが俺達を背に歩き出した。


何処へ向かうのかは分からないが、ここに来たばかりの俺達よりかはここの世界を熟知しているだろう。


メイリについていくこと約30分。見えてきたのは滝だった。


メイリ「ここの裏が洞窟になってるよ☆」


俺達がどれだけ歩いても見つからなかった洞窟が、今…目の前にある。


ここなら安心して眠れそうだ。


ヴォルス「でもどうやってこの洞窟に入るんだ?滝があって通れないだろ?」


確かに、滝は勢い良く流れているし、幅も結構ある。


無防備に入れば、たちどころに流されてしまうだろう。


溺れて死んでしまうかもしれない。


どうやって洞窟に入ろうか…


ナコナ「ま、魔法でこの水をせき止めるのは…ど、どうですか…?」


メイリ「いいねぇ!よし、私も一緒にやるぞ~っ☆」


俺とヴォルスは魔法が使えないし、ナギは水の魔法だから、使っても意味がない。…という事でナコナとメイリがせき止めることになった。


ナコナ「ふぇ…フェザーコーリング!」


メイリ「フラワースパイラル!」



ナコナの指先からは、羽根がふわぁっと出てきた。だが、力が弱いのか少量だった。


逆にメイリからは螺旋状に草が出て行く。かなりの量だ。


ティノ「今だ!」


滝の水を抑えた為、水は草と羽根の上を流れていく。


俺達は、その草と羽根で滝の水を抑えているうちに、滝の横から入る事に成功した。



ナコナ「な、何とかなったですぅ~…」


メイリ「だねぇ~。ところで、お腹すかない?」




もう外は暗くなり始めている。

もうじき太陽も完全に沈むだろう。流石にお腹がすいてきた。


ティノ「でも、食べ物なんて持ってきてないし…」


ヴォルス「例えそこらへんのモンスターを狩って、肉を食うにしても、火がねぇし…」


ナギ「飲み水は任せて。」


メイリ「じゃあ、原始人みたいにやってみる?火興し。」


ヴォルス「燃やす葉っぱはメイリが用意出来るとして…木の板とか、火種とかはどうすんだよ?」


ティノ「火種は石で頑張るしかないな。」


ナギ「木の板は拾ってくるしかないわね。」


とりあえず、そこらへんにあった石と木の板で何とか火をおこそうと試みる。


まずは、石と石をぶつけ火種を作り、木の板の窪みに入れる。


そして、木の板をゴリゴリやって火興しをする。


葉っぱはメイリが調達し、何とか火を興す事に成功した。


ティノ「やったな!」


ヴォルス「出きると意外と楽しいな。」


電気も何もないこの場所で火を手に入れたのはかなりありがたかった。


皆で火を囲み、これからの事について話し合う事にした。


ナコナ「…と、とりあえず火も興せましたし…これで魔物は寄って来ないですね~…」


ティノ「そうだな。」


ヴォルス「後は豪勢な飯があればなぁ…」


メイリ「じゃあ狩りにでも行く?」


ティノ「え?」


メイリはケロッとした顔で言う。

どうやら本人は冗談ではなく、本気で言ったらしい。


ナコナ「危ないですよぉ~」


メイリ「平気平気!」


ヴォルス「行くだけ行って、駄目そうだったら帰ってこよう。これで文句はねぇな?」


ティノ「じゃあ、ここに残る人と食料調達組に分かれよう。」


メイリ「食料調達には私が行くよ~っ!」


結局、俺とヴォルスとメイリで食料を探しに行く事にした。


残ったメンバーは、洞窟の整備…寝床の準備などを頼む事にした。


俺達三人は早速出かける。どうやらこの洞窟には裏口があるらしく、そっちから入る事も可能らしい。


次からは簡単にはいれそうだ。しかし、逆に言えば、モンスターが此処から侵入することの考えられる。


何か策をたてないとな。


メイリ「二人ともさぁ~、戦力になるの?」


ティノ「ならないかも。」


ヴォルス「情けないことに、俺もそうなんだよな~…」


メイリ「そこらへんにある木の枝とか剣代わりにしてみれば?何もないよりマシかもよ?」


メイリがくすくす笑う。


馬鹿にされているようで何か恥ずかしかったが、正論だったので、そこらへんの木から枝を頂戴することにした。


ヴォルス「この枝とかどーよ!Yの形してるぜ!」


ティノ「パチンコを作れそうだな。」


ヴォルス「そうだな!じゃあ小石も拾っていくか。」


メイリ「そっかぁ~…魔法使えないって大変だね~。いちいち武器とか調達しないといけないんだもんね~…」


ティノ「そういえばさ、魔法って…いくらでも使えるの?」


さっき、かなり大掛かりな魔法を使っていたのに、メイリは疲れた様子を見せない。ゲームで魔法を使う時も、それなりの力が必要になってくるし…こっちの世界ではそういう制限ってないのか?


メイリ「いくらでもっていうのはないと思うよ。心なしか今、あんま元気ないしね。」


そうには見えないが、本人が言っているのだからそうだろう。


つまり、魔法を使うと元気が無くなるって事か?


メイリ「こっちでも何かとルールがあるみたいだよ?」


ヴォルス「例えば?」


メイリ「例えば…さっき、兎を見かけたんだけどね?」


ティノ「!」


兎ってあの二足歩行の兎か!


メイリ「モンスターに遭っても、何にも反応示さなかったよ?兎も、モンスターも。」


ヴォルス「つまりどういうことなんだ?」


ティノ「つまり、この物語に出てくる“アリス”以外のキャラクターにはモンスターは攻撃しないって事か。」


メイリ「友好関係にあるのかなぁ?」


ヴォルス「俺らが来たせいで、バグが起こってる訳だから、あのモンスターも元は違うキャラクターだったのかも知れないな。」


メイリ「逆に私たちがバグ扱いになってるのかも。」


ヴォルス「どうでもいいことかもしんねぇけどさ…バグって誰だ?悪の大魔王とかか?そいつが怒ってー…」


ティノ「いや、ヴォルス。バグっていうのは本来…生き物じゃないんだけど。」


ヴォルス「え。」


メイリ「あちゃ~これは1から説明しなきゃだぁー…」



~説明中~


ヴォルス「成程な~、やっと理解出来たぜ。」


ティノ(思ってたより厄介だな…)


メイリ「さてと、そこらへんにモンスターは…」


ガサガサっ。


草むらから現れたのは、やはり獣型のモンスターだ。


今回はライオンに近い。


この枝の剣(?)で何処まで出来るかー…俺、剣術とかやったことないしな。


でも現実から逃げたくはないな。


頑張るしかないな。


俺は、枝を構えたー…

…今回は4000文字弱とかなり長かったですね、はい。


さて次回はやっと戦闘シーンです。


ファンタジーばっか書いてるくせに、今までに魔法使ったりとか、戦闘したりとかってあまり書いてないんですよねーw


ってな訳でまぁ、期待はせずに待っていて下さい。


ではでは!

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