表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強召喚士と、ハズレ扱いの異世界少年?  作者: ジョン-ドゥ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/18

第9話:静かな休息と、揺らぐ王都?

ガレリアの街に、穏やかな午後の陽光が降り注ぐ。

 俺とハヤトは、

 市場の露店を冷やかしながら、ぶらぶらと歩いていた。


 「……はぁ。この街、活気があっていいね。

 追い出された時はどうなるかと思ったけど、

 案外、快適な夏休みになりそうかも」


 ハヤトが新調したブーツの感触を、

 確かめるように軽快にステップを踏む。


 「金は唸るほどあるからな。

 お前も、しばらくは異世界の空気に、

 慣れることだけを考えておけ」


 俺たちは広場の噴水近くで、

 果実水ジュースを買い、平和な時間を満喫していた。


 ◇


 一方、その頃。

 王宮では、

 「平和」とは程遠い光景が広がっていた。


 「……陛下! 申し上げます!

 北の国境を守る第一障壁に、

 かつてない規模の魔物が殺到しております!」


 王宮の謁見の間。

 報告に来た騎士団長が、

 血相を変えて床に膝をつく。


 「……なんだと!?

 あそこは長年、小規模な魔物の群れすら、

 近寄らぬ安全な地だったはずだぞ!

 貴様ら、警備をサボっていたのではないか!?」


 「滅相もございません!

 ですが、なぜか……。

 まるで今までそこを避けていた魔物たちが、

 一斉に『解禁』を悟ったかのような勢いなのです!」


 国王は、ガタガタと震えながら玉座を叩いた。


 「ええい、無能共め!

 早く精鋭部隊を派遣しろ!

 我が国の誇る騎士団がいれば、

 あんな魔物など、一蹴できなくてどうする!」


 王は、まだ気づいていない。

 その場所が安全だったのは、障壁の力ではなく、

 レオンが影に伏せていた「捕食者」の気配が、

 周囲数キロの魔物を震え上がらせていたからだ。

 守り手を自ら追い出した王宮は、

 原因不明の猛攻に、

 ただただ狼狽うろたえるばかりだった。


 ◇


 「……レオンさん?

 急に黙り込んで、どうしたの?」


 ハヤトの声に、俺は意識を戻した。


 「……いや。

 少しだけ、西の空気が騒がしくなった気がしてな。

 ……気のせいだ。さて、次はあっちの店を見るか」


 俺はハヤトの頭を軽く叩き、

 賑やかな通りへと再び歩き出した。

 この平穏が、王国の無能な決断によって、

 少しずつ蝕まれ始めていることに、

 まだ誰も気づいていなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ