表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強召喚士と、ハズレ扱いの異世界少年?  作者: ジョン-ドゥ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/19

第13話:輝く草原と、無意識の生成?

 街の西門を抜けると、

 視界いっぱいに、風に揺れる緑の海が広がった。


 「……よし。やるぞ、ベル!

 三股の葉っぱで……えーと、

 根っこに光を当てると青く光るやつ!」


 俺は地面に這いつくばり、一本ずつ草を掘り起こしては、

 太陽にかざして根元を確認した。

 だが、ようやく見つけた本物の『魔力草』は、

 掘り出したそばから、

 強い日差しに焼かれて根の水分が飛んでいく。


 「あわわ、枯れちゃう!

 ……そうだ、濡らした布で包めば……!

 ……って、そんな都合よくちょうどいい布なんて、

 一枚も持ってないじゃん……!」


 俺は空っぽのポケットを叩いて絶望した。

 根っこを優しく、かつ密閉して守れるものなんて……。


 「……もっとこう、ピタッと密閉できて、

 中身も見える……そう、昨日のメロンパンの袋!

 あれがあれば完璧なのに……!」


 その瞬間、右手のひらに、

 ヌルリとした熱い感触が走った。

 驚いて手を開くと、そこには透明で、

 カサリと乾いた音を立てる、

 『ビニール袋』が一枚だけ張り付いていた。


 「……出た。また出たよ。

 今、間違いなく僕の手の中から、

 この『プラスチック』が産まれたんだ……」


 俺は隣でじっとこちらを見ているベルの視線に、

 あることを思い出した。


 「……そういえば、ラノベ小説で、

 自分の能力をみるやつあったな。

 ……えーと、やるしかないか」


 俺は顔を真っ赤にしながら、

 羞恥心に耐えてその言葉を小声で口にした。


 「……ス、ステータス、オープン……っ!」


 【スキル:物質生成Lv1(メロンパン関連)】

 【生成可能:メロンパン、包装用袋】

 【魔力値:測定不能オーバーフロー


 「…………メロンパン関連って、何だよ!!

 勇者のスキルがパン縛りかよ!?」


 「……ハヤト。

 一人で叫んで、一人でキレて……。

 ボク、君の情緒の方が心配かな」


 ベルに呆れられながらも、俺は必死に考えた。

 袋が出せたなら、中身もいけるはずだ。


 「……メロンパン、メロンパン、出ろっ……!」


 ――ヌルリ。

 手のひらに、ずっしりとした重みが宿る。


 「……きた! 焼きたてだ!」


 俺は半分に割り、ベルにも一切れ差し出した。


 「……!?

 な、なにこれ……噛むたびに、

 幸福が押し寄せてくるかな……」


 「でしょ? ……よし、こうなったら、

 武器とかもいけるんじゃない!?」


 「……剣! 聖剣エクスカリバー! 出ろ!」


 ……何も起きない。


 「……じゃ、じゃあ金貨! 百万円札! 出ろっ!」


 ……やはり、指先からは何も産まれない。


 「……。

 ハヤト、必死にパン以外の名前を叫ぶ姿、

 なかなかに惨めかな。

 ……さっきから何を一人で騒いでいるのかな?」


 「……えっ。あ、ベルには見えてないんだっけ。

 ……うう、僕の勇者人生、メロンパン確定なの……?」


 絶望に打ちひしがれながらも、

 俺はヤケクソで袋を量産し、

 薬草を片っ端からパッキングしていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ