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修行に明け暮れる 5 (戦闘編)

 ゲートの前に立った三下は、今、通って来た林を見下ろした。

 足には、先ほど用意した安全靴を履いている。


「ここまでは、いい感じだ。」


 流石に強度があるらしく、尖った石や、枝などが足に刺さりそうな感覚はなく、防水加工もしてある為、先日の雨で湿気った地面を歩いても、足が不快になることはない。


「あとは、硬いのが気になるぐらいか。」


 三下は、靴紐を縛りなおすと、ゲートをくぐり抜け、早速、スライムを見つけて殴りかかった。





 三下は、先日のように、飛び掛かるスライムに突きを食らわせ、落ちたところを二度踏みしながら進んでいき、一層目のゴブリンのところに到着していた。


 小さくため息をつくと、足元を見る。


「やっぱり、やっちまったか。」


 かかとに、靴擦れができていた。

 中程をすぎたあたりから、痛いと思っていた三下だったが、予想はしていた為、気にしないでいたのだ。

 程々の大きさで、靴下に、血の染みが付いている。


 どうするかな。


 はっきり言って、靴擦れによる微妙な痛みは、ゴブリンとの戦闘時には邪魔になりそうで、何とかしたい三下は、少し考えると、屈みこみ、下に手をついた。


 いけそうではあるな。


 下は、土よりかは硬く、ざらざらしているが、砂などが浮いている様子はなく、接地力は高いと思えた。


 変なものが落ちてることもないしな。


 おもむろに座り込み、靴と靴下を脱ぐと、素足のままで立ち上がった。

 何度が足を動かして、具合を確認する。

 靴擦れが擦れて、変に痛むこともなく、足が滑る感じもない。


「よし。」


 三下は、そのまま、ゴブリンに向かうことにした。


 三下が、ボス部屋に入ると、走り寄って、攻撃してくるゴブリン。


 いつものタイミングで下がり、躱す三下。


 数回、躱して、ゴブリンの肩にフックをあてて、また、躱す。


 軽い?


 三下は、多少、動きがよくなっていることに気が付いた。

 靴分のズレが無くなった感じだ。


「もしかして、正解?」


 更に数回、確認する為に躱し、試した三下は、逆関節のコンボ攻撃でゴブリンを倒し、リュックのところに戻った三下は、強引にリュックに靴をぶら下げると、素足のままで、奥へ向かった。


「やっぱり、こっちもちょっと調子がいいな。」


 下の様子に変化はなく、靴分のズレが無くなった分だけ軽いのも変わらない。

 三下は、調子を維持して、二層目のボス部屋の手前で引き返すと、一層目のボス部屋に戻ってきた。



 リュックを下し、軽く体の具合を確認する。


「疲れ具合は、あんまりかわらんな。まぁ、靴ぐらいでそこまでかわっても怖いけど。」


 軽い感じが残ってるだけましかね。


 三下は、続きを頭に思い浮かべ、ゴブリンの前に出た。


「ギャッ。」


 声を上げ、ゴブリンが走り出す。

 三下は、わざと左右を確認してから下がる。

 ゴブリンの爪が、三下の服をぎりぎり掠めていく。


 やっぱり、軽い感じがするぐらいでは、逆関節は無理っぽいな。


 もう一度、攻撃を躱し、距離をとって構える。


 走って殴るか、フックでちまちまか。


 互いに警戒し、止まった状態で、三下は、どうするか?と、思ったところで、ニヤッと笑った。

 慎重に下がって、ゴブリンとの距離を開ける。


 そして、いきなり走り出す。


 警戒していたゴブリンも、走り出した。


 三下は、タイミングをとって、飛び上る。


 飛び蹴りだ。

 

 と。


 咄嗟に止まって、ゴブリンは、両腕で顔をガードしてしまう。


 ちっ。しまった。


 三下は、前蹴りの気分で、ガードするとは思っていなかったのだ。

 

 しかも、ゴブリンが止まったせいで、タイミングも合わない。

 

 間合いが離れ気味になり、力ののっていない、三下の飛び蹴りがゴブリンのガードにあたる。


「このっ!」


 着地するなり、ヤケクソ気味に左の突きをゴブリンのガードに放つ三下、そこに、丁度、ゴブリンがガードから顔を出し、拳が突き当たった。


 ゴブリンの頭部が弾ける。


 が。


 その状態で、無理やり左腕を回して攻撃してくる。


 三下は、下がらず、右腕を体にそわせて、脇をガードしながら踏み込んだ。


 体が、ゴブリンの攻撃範囲内に移動して、左の前腕部が、三下の右腕にあたる。


 同時に、右腕を押すようにして、ゴブリンの左腕を振り払う。


 爪が、腕を引っ掛けていくが、無視して振り切ると、さらに姿勢を崩したゴブリンの左脇に、右の拳を打ち込む。


「アギッ!」


 右腕をだして、転倒は防ぐも、下がっていくゴブリン。


 三下は、追わずに構えて待った。


「どうやら、飛び蹴りは、飛翔物扱いか。」


 三下は、駆け寄って殴る、を、選択すると、走り出した。





 ゲートの前に着いた三下は、リュックから靴を外して、靴下とともに履いた。


「流石に、外で裸足はね。」


 三下は、ゲートをくぐって外へ出た。

読んでいただき、ありがとうございます。

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