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異世界に企画職は足りてますか?  作者: 社会人の就活生
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社会人経験は異世界で輝く

目を覚ますと、巨大な白い扉が目の前に

そびえたっていた。


周囲には、何もない。

遠近感がわからなくなるほど真っ白な空間。


同じ白色なのに、巨大な扉だけが

異様な存在感を放っていた。


「なんだこれ。」


思わず声に出た。



ぼーっとする頭で、昨日までの記憶を思い返す。


俺は、大手メーカーで勤務する3年目社員。

自分が企画した商品で社会を変える。

そんな夢を語って、田舎から上京してきた。


昨日は、初めて自分で企画した商品を

上司に報告して。それから。。


そうだった。


「売れない、流行らない、使いたくない。」

そんな現実を懇切丁寧にご教示いただいて

初めて作成した10数ページの企画書は、

シュレッダーにおいしく食べられた。


自信はあった。

ゼロから周囲の同僚や先輩、

果ては同業界の知り合いにまで意見を求め、

入念に準備をした。


大企業特有の根回し文化は苦手だったが

コミュ障の自分にしては最大限努力した。


なのに。

「俺は使わない。使いたくないモノは売れない。」

そんな理由で否定された。


悔しくて、涙が目に溜まる。

上司の取ってつけたような

フィードバックを受けている間

頭はずっと真っ白だった。


その日、気づけば会社を早退して

いつもは絶対立ち寄らない個人経営の古びた居酒屋で

強い酒を浴びるように流し込んだ。


時間の感覚も無くなるほど飲んだ後、

誰かに声を掛けられた。


「その熱意。ウチで活かしませんか?」


「熱意ね〜、活かしてみたいね〜」

俺は気の抜けた返事を返して、、

それから強い眠気に耐えきれず

瞼を閉じたのだった。


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