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将棋ディストピア  作者: ねこ
将棋道場
3/14

伝承者

 男と僕は駒を並べ始めた。

 男は王、金、銀、桂、香、歩の順番に駒を並べる。先ほどのたこ焼き屋での不格好な面影はもはやなく、修行を積んだ板前が盛り付けをしているかのような手つきであった。

 

 「伝承者フォークロア、ということはここは道場ですか。」

 僕が尋ねると、男は二秒ほど眼をつむったのち見開き、

 「いや、ただの集会所だ。」

 と素っ気なく答えた。


 軽く頭を下げた後、僕は自分の陣地の左から三番目の歩と書かれた駒を持ち上げた。

 林の中にいるような静けさの中、二人は交互に葉擦れの音を鳴らす。


 30手ほど進んだところで、男はバチンと力強い風を吹かせた。

 戦の始まりだ。

 挿絵(By みてみん)




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