2章《カミト》の街
『ラグナロク』
そのときの光景を見た人間はそう名付けた。
雪は溶けることなく降り続け、川は凍り流れを止めた。
まさに終末。全ての生物を凍えさせる、圧倒的な冷気。
太陽エネルギーが低下し、地球は雪と氷に覆われた。そこは地獄と呼ぶにふさわしく、少なくない数の人間が息絶えた。
海が引き、陸地同士が繋がり、人々はより良い土地を目指し移住を続け、国境が意味をなさなくなった。 多くの人間はより暖かい赤道付近へと向かい、それ以外の人間はできる限り密集して、お互いに助け合いながら暮らしていた。
主な食物は、狩りによって得た鹿などの肉。旧世紀の保存食(缶詰など)。魚などの海産物。これらが代表的な食べ物である。中でも旧世紀の保存食は高値で取引され、遺跡を見つけただけで相当な額の金が手に入ると言われている。
氷河期に入って良かったことがひとつある。食物が気温のおかげで腐りにくく、保存に困らないことだ。地面に埋まってしまった旧世紀の食物も氷漬けになり、天然の冷凍庫のようになっている。故に人々は手に入れた食物を地面に埋めることが当たり前になり、冷蔵庫なるものの存在すら知らない。
電気などのライフラインは『ラグナロク』以降完全に途絶えてしまい、水を得ることもひと苦労だ。
中でも一番困るのが、火の問題だ。
食物の調理には欠かせず、また暖をとることもできる火は、とても重宝される。
しかし、そもそも木が少ないため燃料を補給することも困難であり、おおよそ調理のとき以外は燃料が使われることはない。
こうしたパトロールは周囲の警戒と共に、燃料の補給という重要な役割も担っている。
少ない資源を有効に活用しなければ、『ラグナロク』以降の世界を生き抜くことはできない。
気がつくと辺りが騒がしい。まるでベイクベアの群れの真ん中にいるような、四方から聞こえる息が漏れる音。そしてモービルの比較的静かなモーターの駆動音。
モーターの駆動音?
そこまで思考が働いたとき、不意に頭上より声が降ってきた。
「ちょっと‼︎いつまで寝てるの‼︎起きなさい‼︎」
「うるさいなぁ…俺はまだ寝足りん…」
事実ここ最近はまともに寝ておらず、睡魔に抗うことはできない。
再び微睡みの中に潜り込もうとするが、声の主がそれを阻む。
「ああ…‼︎ちょっと、何すんだ!」
身体を包み込んでいた毛皮を剥がされ、冷気が頭の中から眠気を吹き飛ばす。
せっかくの幸福なひとときを奪われ、思わず不満を口にする。
「あら、そんなこと言っていいのかしら?命の恩人なのよ?では、今すぐ乾パンとコーヒー、返して貰おうかしら?」
性格が悪い。
そう思わざるを得ない、口の利き方だった。
「助けてくれたことは感謝している。だが、それだけだ。それ以上でもそれ以下でもない」
サエナに興味のないチアキは、毛皮を恨めしそうに見ながら、生来の不器用さを存分に発揮し、彼なりの感謝を述べた。
「あらそう…でもね、私はそうはいかないの。あなたがバカみたいな顔で倒れてて、運ぶのに薪を捨てたのだから。その分働いて貰わないとね」
正論だ。
望んだわけではないが、そのおかげでチアキは今ここで生きられている。
「あれ?最初はお前の後ろに…」
「それ以上思い出したら、もう一回殺すわよ?」
「あ、あれ〜!これ以上思い出せないなあ〜!」
実際にはバッチリ覚えていたが、首元にナイフを当てられているので、おふざけでは済まされない空気だ。
「まあ、減るもんじゃないから良いけど…その代わり、ね?」
つくづく性格が悪い。そのことを改めて実感させられることになった。
その後、ひと通り街の説明をしながら、案内してもらった。
街の名は《カミト》。
かつて、ラグナロク以前(B.R.)の時代でも、そこそこ大きな都市であったらしい。ラグナロク以後(A.R.)の時代でも、そこそこの大きさを誇り、この辺りは《カミト》の領土と言っても過言ではない。チアキが見てきた中では、中の上くらいの規模だろうか。
「ここがギルドよ。どうせ私も用があるからついて行ってあげる」
国境が無くなり、政府や自治組織が崩壊したA.R.の世界では、こうしたギルドが街を運営していることが多い。
ギルドでは仕事の依頼をしたり、その仕事を受けることができる。そうしたことで『仲介料』として、一部を徴収し、それを街の運営に使うのだ。またギルド自体が依頼を出すこともあり、その報酬は『仲介料』から出ており、今のところは上手く行く場合が多い。
「さっさと長に挨拶して、手続きも済ませましょう。私もうお腹ぺこぺこ」
長はそんなギルドを統括する役職で、新たに街に来たものはここで手続きを済ませていないと、仕事の依頼を受けることが出来ない。
サエナはまずギルド窓口に行き、2、3回会話をし、すぐに戻って来た。
「遭難者を発見したから特別報酬が出たわ!」
とか、なんとか言ってたが心底どうでもいい。
カレーの匂いを探しながら歩いていると、少し高級感がある扉の前にいた。
「ここが長の部屋。失礼のないように」
そう一言告げ、心地よい音を立てノックをする。
「入れ」
すぐに中から低い声がかかり、サエナはためらうことなく扉を開け、チアキ共々中に入る。
「長、お疲れ様です。サエナです。こっちが遭難者の…」
「チアキだ。悪いが俺は行くところがあるので、こんなところで油を売ってる場合じゃないんだ。助けてもらったことには感謝してる。その件については働いて返すが、それだけだ」
チアキは冷徹に告げた。
自分の目的以外、興味はなかったし、その為ならば手段は選ばない。一度助けてもらったからといって、自分の目的を放棄するつもりは、全くない。
「ほう。いいね。気に入ったよ‼︎私のモノにならないか?」
長と呼ばれた男性は椅子の背をこちらに向け、心底楽しそうに答えた。
「おい、話聞いてたか?俺には目的があるんだ。第一お前、男だろ?そっちの趣味でもあるのか?俺はノーマルなんで御免だね」
街の長がそっちの趣味とか、どうなってるんだ…
ホントにこの街が大丈夫か心配になってきた。突然襲われたりしないだろうか…
「おい!なんてことを言うんだ!長に失礼だろ!」
「は?何が?」
話が読めない。先の発言のどこが失礼に値したのか。
「そうか、私は男か。この胸を見ても同じことが言えるか?」
そう言いつつ椅子をくるりと回し、その姿を初めて見せた。
デカイ。ただそう思った。
「今、『デカイ』と思っただろう。顔に出てたぞ」
「はあ…最低ね…」
何を最低か!男は皆、まず最初に胸を見るし、道を歩きつつ常に胸ばかり見ている。むしろ胸しか見ていない。これは男の性なのだ。本能に抗うことはそう容易くはない。
「というか、長が女!?そんなの聞いたことないぞ!?少なくとも大陸の方ではいなかったぞ!」
A.R.の世界において権力とは、すなわち力の強さ。強きものが権力を握り、それは男尊女卑の助長に繋がった。大陸では女性が長になれることはまず無く、その為チアキは勘違いしてしまった。
「私には有能な部下がついているのでね」
なるほど。ここの長はカリスマタイプなのだ。
自ら戦力は持たずとも、人を惹きつける力がある。そのため長になるやつは大陸でも珍しくはなかった。
しかし女性となると別だ。
今までそのようなタイプの『男の長』は見たことはあったが『女の長』というものは旅を始めて今まで聞いたこともなかった。
「そ、それは失礼しました。だが俺はここをすぐにでも出るつもりだ。お前のモノにはならないし、『デカイ』なんて思ってません」
ところどころ敬語になりながら、自分の曲げられない生き方をありのまま伝える。
「つれないことを言うな。ほら、私に恩もあるだろう?私はお前を後悔させたりしないさ」
妙に男口調というか、ダンディな話し方をする女だ。こういうところにこの女性のカリスマ性、魅力を感じるのだろうか。
「別にあんたに助けられたわけじゃない。しかし感謝はしている。それだけだ、金は返す」
「ほう。ならば返して貰おう。乾パンとコーヒー、それに助けたお礼も含め軽く一万五千ルナだが?」
「な、何!?乾パンとコーヒーを一口で一万五千ルナだと!?普通に買えば五千ルナくらいだぞ!いくら何でも多すぎる!」
この旧世紀の通貨は、国ごとに異なるものだったが『ラグナロク』以降は国というものが殆ど存在せず、世界統一通貨を二大国のひとつ、《ソレスティア商業王国》が管理している。
赤道直下の大国2つ以外は『街』と呼ぶ方が正しいだろう。それほど圧倒的に規模が違うのだ。
そして、ソレスとルナ価値の比率で現在の《ソレスティア》ともうひとつの大国《軍事国家ルナティア》との勢力関係が分かるようになっている。
現在ルナがソレスの約二倍の価値。その比率がそのまま《ルナティア》と《ソレスティア》の国力の差を表していると言えるだろう。
閑話休題。
それよりさっきの発言だ。
一万五千ルナは洒落にならない。はっきり言って詐欺だ。三倍もの値段で売るなど商売ですらなく、ただの恐喝にしか見えない。
「そんなことはない。お前はあそこで乾パンとコーヒーを食さねば死んでいたやもしれん。感謝はされても、罵倒されるとは心外だな」
返す言葉が見つからなかった。納得は出来ないがその通りだと思わざるを得ない言い方だ。
「それに『助けたお礼も含めて』と私は言った。いつもこのくらいの報酬を貰っているはずだ」
そんなことを言っていたような気がする。しかし感謝量だけで一万ルナは余りにも高すぎる。
疑惑の眼差しをサエナに向けると、そっぽを向いて吹けもしない口笛を吹いて知らん顔だ。こいつ、ウソが下手すぎる。
「まあ、そこまで言うと可哀想だ。そうだ、ちょうど依頼を出そうと思っていたんだ。こいつを受けてくれるなら、さっきの金はチャラにしてやろう」
「なに?随分虫のいい話だな。そんな依頼を受けると思うか?」
美味い話には裏がある。そんなことはA.R.の世界を生き抜く為には絶対必要な常識的な知識だ。
「だが、お前は受けずにはいられまい」
自信満々といった表情でそんなことを言っている。
やはり女の長はダメだな、と思った矢先、とんでもないことを付け足した。
「そういえば、お前のモービルはどうした?アレが無いと困るよなぁ」
と、前触れもなく、モービルの話を始めた。
「ちょうどお前が倒れていた場所の近くに、壊れたモービルがあってな。修理して最新型にチューンアップしておいたんだが、はて何処にやったか」
「おい!テメェずるいぞ!返しやがれ!俺のモービル!」
このA.R.の銀世界の移動に欠かせない、電動モービル。比較的、安定供給されている電気で動くモービルだ。アレが無いと、この街から出ることも出来ない。
「なに、そんなに面倒なことではない。お前ならすぐ解決できるさ」
やはり長と呼ばれるだけはある。人が突かれると痛いところを分かっている。
「チッ、やればいいんだろ。で、どんな依頼だ?」
「ふん。なあに、ちょっとした街の『ある問題』を解決して欲しいだけだ」
問題だと?見た感じ問題はなさそうだったが?この街は何か重大な問題を抱えているのだろうか?
「ジェイド様!?それはなりませんよ!この男は信用出来ないです!」
これまで黙っていたサエナが堪らずと言った様子で、この男女の名前と他人を貶める言葉を口にする。
「そういうなら、サエナ、お前が一緒に行け。それなら問題あるまい」
「なぜ私がこのような下賎な男と…!」
なぜこの女は俺を敵対視する!と思ったが、思い出してはいけないことが原因なんだろう。腕を身体の前でクロスしてるし。
「サエナ、これは命令だ。私の言うことが聞けないか?」
「い、いえ……分かりました…」
サエナは嫌々という様子でジェイドの命令に従った。
その後はギルドの手続きなどを済ませると、あっさり解放された。
泊まるところもないので、ジェイドの鶴の一声でしばらくサエナの家に泊まることになった。サエナはさっきより抵抗していたが。
今は一応夏なので、日は長いはずだが既に暗い。もう七時くらいということか。
帰り道の沈黙を破るように、チアキの腹の虫が鳴る。お腹も減るはずだ。乾パンとコーヒーだけでは、一日の食欲を満たすことは出来ない。
すると、どこからか食欲を大いに刺激する香りが漂ってくる。鼻を刺すような香りは間違いない。『アレ』だ。
「ちょ、ちょっと!どこへ行くつもり!?」
チアキは迷わず歩を進める。『アレ』の匂いを頼りに全力で走り出した。
どこにそんな体力があるんだろうという、チアキの急なダッシュにサエナは戸惑いを隠せない。
「ここだ…」
その隙にチアキはひとつの家の前にたどり着く。遠慮という言葉を忘れたのか、扉に手をかけ勢いよく開ける。
「おかえり…?どちら様?」
そこの住人は驚きを隠せない。
「…れぇ…く…せろ」
「れぇ?くせろ?」
「カレー食わせろっつたんだ!!」
急な大声に住人は腰を抜かす。
チアキは住人を置き去りに、ダイニングに向かう。
「お、おお。カレーだ!」
チアキは置いてあった2つのカレーを食べ始めた。
これは、ほうれん草と牛肉のカレーだ。イカ墨が入っているのか、異様に黒い。チキンカレーの方が好きだがこれはこれで悪くない。あっと言う間に完食してしまった。
「うふふ。美味しかったぁ?」
いつの間にか、さっきの住人がこちらを見つめていた。
「はい!このほうれん草と牛肉のカレー、意外と美味しい!イカ墨入ってますよね!イカ墨とビーフの甘みが相まって、やみつきになりますよ!カレーはチキンだと思ってましたが、これはこれでありですね!」
「そう言ってもらえると嬉しいなぁ。あ、おかわりするぅ?」
「します!」
チアキはそう答え、満面の笑みでお皿を差し出す。住人の女性は優しそうな微笑を浮かべ、皿を受け取る。
この辺りでは、そんなに珍しくない黒髪。肩で綺麗に切り揃えられていて、それでいて女性らしさを感じさせる。
黒のワンピースを翻し、台所へ向かう後ろ姿を見送る。
「ね、姉さん、なんか変なやつ、見なかった…?」
「お!お前もカレーにつられて?」
「・・・」
「・・・」
沈黙が部屋を支配する。
「はーい。おかわり持ってきたよぉ」
チアキとサエナが首を傾げていると、台所からカレーを持ってきた住人の女性が戻ってきた。
すると更にサエナが首を傾げる。チアキは既にカレーに夢中だ。
「あ、サエちゃんおかえりぃ。カレー、食べる?」
女性は呑気にそんなことを言う。サエナはいろいろな疑問を女性に問いかける。
「シエナ姉さん。こいつは…?」
「ああ、彼?誰だか知らないけど、カレーをご馳走してるのぉ」
サエナは自分の姉が天然なことを忘れていた。
その昔、シエナは吹雪の中「クマと遊んでくるぅ」とだけ言い残し、一週間ほど帰らなかったことがある。その間本当にクマと過ごし、食べ物も分けてもらったらしい。
そんな姉を見て育ったサエナは、ある程度常識的に育ち、そんな特殊な姉を羨ましく思っていた。その羨ましく思う気持ちが『旅に出たい』と思わせていたのかもしれない。
「姉さんは人を疑うことを覚えた方がいいですよ。いつか変な男に騙されますよ?こいつみたいな」
「俺はそんなやつではないぞ」
「初対面なのに、いきなり変態行為に及ぶ人のセリフかしら?」
「それは不可効力だろ!わざとじゃないぞ!」
「どうかしら。というか、やっぱり覚えてたのね。もう一度殴れば忘れるかしら?」
「おい!全記憶が飛ぶだろ!」
シエナはそんなやりとりを見て微笑み、カレーを食べ始めた。
カレーの鍋を空にし、その間に自己紹介も済ませた。
シエナはすぐチアキを気に入り、しばらく泊めることを快く了承した。
「で、この街の『ある問題』ってなんだ。ジェイドはお前に聞けって言ってたし」
カレーをお腹いっぱい食べて満足したチアキは、サエナに問う。
「それは…《太陽の一族》よ」
《太陽の一族》
それはB.R.の時代に、人々を導いたとされる、人間よりひとつ上位の存在。
太陽のエネルギー量に応じて、生命力が変化する彼らは、A.R.の世界に置いて、人間よりも非力な存在である。
しかし、彼らの秘めた力は想像を絶し、それは死ぬ間際に最も強く発揮されるらしい。聞いた話によると『夜に昼がやってきた』らしい。そのぐらいに人類を超越した存在なのである。
「それで《太陽の一族》とこの街にどう関係性があるんだ。普通に見えるけどな、この街は」
《カミト》の街はごく普通の街にしか見えない。問題を抱えているようには見えないのだ。
「普通かしらね。《太陽の一族》が地下に眠っている以外」
「なに?地下に眠っているだと?」
「そう。私が生まれる前から、ずっと眠り続けているの。それを起こせっていうのが今回の依頼」
まさか?《太陽の一族》が地下に?そんな訳がない。
《太陽の一族》はラグナロク以降は全て二大国に保護されているはずだ。それに、《太陽の一族》は眠らないと聞いたことがある。
なので、こんな何もない街の地下に眠っているはずがないのだ。
「待て、それを《ソレスティア》や《ルナティア》は知っているのか?」
「知らないと思うわ?こんな何もないところ、興味なんてないでしょうし」
これは少々厄介だ。もし本当に《太陽の一族》が眠っていたら、《ソレスティア》や《ルナティア》が黙っていないだろう。保護するという名目で《太陽の一族》を幽閉しているのだと思われているからだ。そんな二大国がこんなところで眠っているものを放っておくはずがない。無理矢理にでも連れて行くだろう。
「やめだ。こんな面倒な話、やる訳がない」
「いいのかしら?あなたのモービル、返ってこないわよ?」
「チッ、嫌なところを突きやがって。どうせ俺が行っても目を覚ます訳がないしな」
「そうね、あり得ないわ。私なんて毎日行ってるもの。あの子が目を覚ますはずがないわ」
言い返せない。実際その通りなのだろう。毎日行っているサエナがそういうのだからそうなのだろう。
「まあ、行くだけ行けば長も満足するんじゃない?それでモービルを返してもらいなさい」
「そのつもりだ。俺には探しているものがあるからな」
「・・・そう。今日は遅いから、明日にしましょう。うちでは朝七時に朝食だから。寝過ごしたら朝御飯はないと思いなさい」
そう言ってサエナは、自室なのだろう部屋に消えていった。
チアキは普段使われない、少し大きめのベッドのある部屋に通され、そこで眠ることになった。
疲れていたのか、目を閉じると深い眠りに落ちていった。