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狭間のトト  作者: 時雨煮
第三章
32/59

幕間 - 猪突猛進號にて -

 一隻の高速偵察艇が、《虚海(ラウム)》すれすれの高度で、緑色の星の下へとまっすぐに飛んでいる。

 僅かな照明だけが灯された薄暗い操縦室の中、猪人(オーク)の隊長が大口を開けて欠伸をしたところで、望遠鏡を覗いていた部下のひとりが声を上げた。

「親方ァ、見えてきましたぜ!」

「おう。向うさんに気付かれちゃいないな?」

「特に目立った動きはねえっす」

「よーし、速度落とせ。ゆっくり接近するぞ」

 目的地は新しく出来たばかりのダンジョンである。相手の出方が分からない以上、行動は慎重にならざるを得ない。

「こういう任務は向いてねえと思うんだがよ。何でわざわざ俺らを指名したんだろうな?」

「いやァ、シバ様の考えることはわかんねえっす」

「ま、そうよな」

 隊長は首を振って立ち上がり、部下に代わって望遠鏡を覗き込んだ。《虚海》の上に広がる大地の上に、草木が生い茂っている。

 高い建物は見当たらないが、中心部にはひときわ大きな巨木がそびえ立っていた。

「ありゃあ、《猛獣牧場(ワイルドファーム)》と同じ系統に見えるな。お前ら、地上部分でも気を抜くなよ?」

「へい、親方!」

 艦長とか船長とは呼ばれないんだよな、と少しばかり残念に思いつつ、サンゲンは座席にどかりと腰を下ろした。

高速偵察艇【猪突猛進號】

 長い衝角(ラム)と二対四枚の浮揚翼(フロート)を持つ、黒色の甲虫を模した形状の偵察用運搬艇(キャリア)。定員十二名。

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