旅立
「ふふふ、まずあたしからね。あたしはこれよ」
ターシャはそう言うと手に持っていた包みを開けた。包まれていたのは外套。久斗が成長期にある子供という点を考慮された逸品であった。
「これはね、生地に弱めの魔力結界を施してある有名な外套なの。一応身長を考えて用意したんだけど、やっぱりまだ大きめだったね」
外套を取り出して久斗に宛がいながら、外套の説明と自分の感想を口にするターシャ。久斗は魔力結界という単語でこの外套が非常に高価なものなのではないかと予想する。その予想が正解であることを裏付けたのは横にいたウォカであった。
「おいおい、ルークあれを見ろよ。あの外套って確か有名な裁縫師がこれまた有名な魔法師と組んで編み上げた店の看板品じゃねえか」
「本当だ。あれって確か一着で一般家庭の年収を軽く超えるとか……」
そんな声が聞こえてきたことで久斗は冷や汗を垂らし、ターシャに問いかけた。
「あの、ターシャさん。お気持ちは嬉しいのですけど、これって恩賞だけじゃ足りないですよね?」
ターシャは一瞬きょとんとした顔をするも、すぐに久斗の頭を叩き窘めた。
「こら。贈り物の値段を聞くなんて行儀が悪いわよ。これは助けてもらった分の気持ちも入れているから気にしないでいいの」
そう言って叩いた頭を今度は撫でて最後に軽く抱きしめる。
「……はい。分かりました。大切にしますね」
久斗は抱き締めてきたターシャに小さく、しかし感謝の念が籠った声で礼を言う。ターシャはその言葉に嬉しげに再度頭を撫で、そして後ろに控えていたエレインと交代した。
「抱きしめる上に撫でるなんて、なんてうらや……いえいえ羨ましい!」
「エレイン殿、言いかえられていないですよ」
エレインがブツブツとつぶやく後ろでアルムが突っ込みを入れていた。それを気にせず、エレインは久斗に近寄ると、ターシャ同様に持っていた包みを開ける。
「私はこれですわ」
エレインが手にとって見せたのは寝袋であった。
「……えっと、寝袋ですか?」
久斗は目の前のものに初め戸惑い、何であるかの予想がついたところでエレインに問いかけた。それに対し、エレインは嬉しそうに肯定する。
「ええ、その通りですわ久斗様。ですが、ただの寝袋とお思いにならないでくださいな」
「? どういうこと?」
エレインの但し書きに久斗は首を捻る。それにエレインはその豊満な胸を張り自信満々に詳細を述べだした。
「これは一般に売られている寝袋と違い、なんと魔法を編み込むことで冷暖房対応になっているのですわ」
「おお!」
久斗はエレインのノリに付き合うように大袈裟に驚く。その様子にエレインは満足げであった。
――これもターシャさんの外套と同じように魔法が掛けてあるということは高い物なんだろうな。
久斗は内心で溜め息を吐き、それでも表面上は嬉しそうに振る舞うのであった。
「エレインさん、ありがとうございます。大事にしますね」
「ええ、耐久性も高いですが大切に扱ってもらえるならこれほど嬉しいことはありませんわ」
そう言い、最後に久斗を抱き締め、頬に口付けする。その行動にターシャ、アルムの両名が柳眉を逆立てる。それが見えた久斗は慌てたようにエレインから離れようとする。しかし、エレインは逆に強く抱き締め蕩けきった顔で頬擦りする。
「ああ、久斗様を一杯感じられますわ」
久斗がうわ言のように呟かれたそれにぞくりとし、もがいているとターシャとアルムが近寄ってきていた。そして、ターシャがエレインの頭を叩き、アルムがそれでできた隙を突き無理矢理ひっぺがす。
「油断も隙もないわね。ほら戻るわよ」
「ああ、もう少しだけ感じさせて~」
そうして、エレインはターシャに引き摺られるようにして引き離されていった。そのことにホッと一安心している久斗にアルムが話し掛けた。
「お疲れのところ申し訳ありませんが私の物も見てもらえませんか?」
「あ、はい。すみません」
久斗が答えるとごそごそと包みを開ける。そこには野営時における道具類が揃っていた。
「これは照明用の器具ですね。ここに火を点けてもらえれば火属性魔法の力で燃え続けるそうです。こちらは調理用の小刀です。切れ味については地属性魔法で強化されています。さらにこちらは食器類ですが、耐久性はやはり魔法で強化してあります」
それら小物類を次々と並べるアルムに久斗は呆気にとられていた。
「一つじゃないんですね」
「私のは彼女達みたいに値の張るものではありませんから。それに一つだけなんて寂しいじゃないですか」
アルムは淡々と答えるが、その声には隠しきれない対抗心が込められていた。久斗はそういうものなのか、と単純に信じ切っていた。
「アルムさん、ありがとうございます。どれも大切に使いますね」
「ぜひそうして下さい。そのほうがこれら道具類も喜ぶでしょう」
母性を感じさせる笑みで久斗の頭を撫でる。久斗は少し照れながら素直に撫でられていた。そうして贈り物が出揃うと、三人は久斗に詰め寄った。
「さあ久斗君。どれが一番嬉しかった?」
ずずいと詰め寄る三人に久斗は困った顔で答えた。
「どれが一番うれしいとかないですよ。どれも本当に嬉しかったですし……」
その答えに三人も困り顔になってしまう。
「でも、それでは順番が決まりませんわ。さあ久斗様。素直にエレインのが良かったと仰ってくださいな」
「ちょっと、エレイン。どさくさに何を言ってるのよ。強制させるんなら一番最後にするわよ」
「そうです。勝負にずるはいけません」
「ぐ、それは困りますわ」
エレインの言葉を切っ掛けに毎回の如く姦しくなる三人に、久斗はどうしようかと思案に暮れていた。そこに同室のウォカとルーアが話しかけた。
「全く羨ましい限りだな。それはそうと、俺らの意見も参考に聞いておくか?」
「俺らの意見が正しいとは言わないけど決め手に困ってるなら聞いてみるのも有りだと思うぞ」
久斗はその提案に少し考えるが、自分だけで決められないのは確かであったため意見を求めることにした。
「すいません。お願いできますか?」
申し訳なさそうな久斗に二人は苦笑する。そしてウォカが胸をドンと叩き頷いた。
「まかされよう」
すぐさまルーアがウォカの頭を叩く。
「偉そうに言うな。ヒサト、俺らの意見はあくまで参考だからな」
「はい、分かってます」
「ならいいさ。それで、俺の意見だけど俺はあの外套が一番いいと思うな。効果のほども凄いんだが、これから先のことまで考えてあるんだ。それに意匠も良い感じだし多分ヒサトのことをよく考えたんだと思うよ」
ルーアがそう言うと、久斗はなるほど、と呟いた。それにウォカが反論するかのように自分の意見を述べる。
「俺はあの小道具類に感銘を受けたよ。ああいった物は実際に使ってみると分かるんだけど結構重宝するんだよ。下手に安いものを使うとすぐ壊れてそこらの葉っぱとか使って自作しないといけなくなるしな」
久斗はそうなんだ、と少し驚き、アルムの並べた小物類を眺めた。そして、他の外套や寝袋も眺めた後に、よしと一つ頷いた。それを見てウォカとルーアは久斗が自分の答えを決めたことを察する。
「俺らの意見が参考になったかは分からないけど決めたんだな」
「はい、とても参考になりました。ありがとうございます」
久斗が礼を述べると二人は笑顔で久斗から離れた。久斗は二人が離れたのを見計らって言い争いをずっとしている三人に呼びかける。
「あの」
その呼びかけに言い争いがぴたりと止まる。その様子に久斗だけでなくウォカやルーア、更にはフォクシまでもがびくっとする。久斗は恐る恐る、三人に声をかける。
「あの、いいですか?」
「ええ、誰が」
「一番になりましても」
「文句はありません」
久斗の尋ねに順番に声を重ねていく三人。その見事な連携に久斗は仲がいいなぁとつい思ってしまっていた。そして、気を取り直して発表する。
「それで、僕が一番嬉しいと思ったものは……」
「むふふふ。やりましたわ。それもこれも久斗様への愛があればこそですわね」
「え、エレインさん。なんだか恥ずかしいですよ」
「あら、申し訳ありませんわ。ついつい嬉しさのあまり想いが声に出てしまいました。でも」
久斗の頬に手を添え、慈愛に満ちた瞳で見つめる。
「恥ずかしいなどと仰らないでくださいな。私の想いは隠さなければいけないものではありませんわ。それを恥ずかしいと仰るとなんだか拒否されてるように思えますの」
エレインが悲しそうに言うと、久斗は慌てて首を振る。
「拒否だなんて! ただ、こんなに人が一杯の所で言うことでもないと思うんですけど……」
「うふふ、そんなの見せつけてしまえばいいのですわ。それに赤の他人ですもの。どう思われようとも問題ありませんわ」
エレインはそう言うと久斗と手を繋ぐ。それに久斗は顔を真っ赤にするも振り解こうとはしなかった。エレインはそうして手を繋いで歩くことで内心周りに恋人同士に見えているかと考えていた。しかし、往来を通る人々は仲良しの姉弟だなとしか見ていなかった。ただ、エレインの思惑通りに考えた者もいた。
「エレインの奴。手まで繋いで……。有頂天になっているのは分かるけどもう少し節度を持ちなさいよね」
「同意します。エレイン殿は破廉恥です」
そう嫉妬に満ちた感想を漏らしたのはターシャとアルムであった。それを横で聞いていたジェシカはこっそりとため息を漏らした。連日の監視で嫌気がさしていたところに、嫉妬に駆られた同僚を宛がわれたことで、やる気は全く出ていなかった。
「あ、ほら。動きました。追いかけますよ」
「あー、はいはい」
ジェシカは久斗に内心で恨み事を募らせながらターシャ達についていくのであった。
「お、坊主。昨日の今日でやってくるたあ、さてはお前さんも甘い物好きだな。っとそっちの美人のお姉さんに紹介してくれるのか?」
店主は久斗が近寄ると楽しそうに話しかけ、次いで横にいたエレインに気付いて問いかけた。
「はい」
その店主の問いかけに頷き、林檎飴を二つ注文する。すぐに渡される品と交換するように店主へとお金を渡す。店主は久斗がお金を払ったことに少し目を細め、すぐにニヤニヤしだすとエレインにも聞こえるように話しかけた。
「昨日の妹ちゃんとは下見だったってことか? 本命はこのべっぴんさんなんだろう。いやー、最近の子供はませてるねぇ」
「あら、やっぱりそう見えますの?」
エレインは店主の言葉を恋人同士に見えると捉え、嬉しそうに尋ねる。それに店主は意外そうな顔で答えた。
「おお。坊主も中々隅に置けないと思うよ。こんなに綺麗な嬢ちゃんを捕まえるんだからな」
「分かる人には分かるのですわね。次の逢引の時もぜひここに参りましょう」
エレインはその言葉に更に嬉しそうにし、久斗を後ろから抱き締める。久斗は豊満な胸が後頭部に当たることで耳まで真っ赤にするが、素直に頷いた。
「だっはっは。仲が良いのはいいこったよ。ぜひまた来てくれよ」
久斗はその店主の声に手を振りながら公園へと歩き出す。エレインは楽しげに林檎飴をなめながら久斗の後をついていった。それを離れた所から見つめる視線が三つ。そのうち二つには嫉妬の炎が噴き出していた。
「また、抱きしめて。久斗君も振り払えばいいのに」
「それよりあの店主ですよ。何が仲が良いですか。あの眼は節穴なんですよきっと」
「……二人とも、それくらいにして公園にいくわよ」
ジェシカはうんざりしながら公園への道を歩きだしていった。その後ろには道行く人を呪うかのようにブツブツと文句を垂れる二人が付き従うのであった。
「お。お帰り。逢引は……その分だと大変だったみたいだな、お疲れさん」
部屋に帰るなり寝台に飛び込んだ久斗にウォカが労いの言葉をかける。久斗はしんどそうに手だけを上げてそれに応えた。ルーアはその様子に苦笑しながら問いかけた。
「一体何があったんだ?」
久斗は億劫に思いながら上半身を起こすと、何があったのかを語りだした。
「それがですね……」
途中までは普通の恋人同士みたいに屋台を巡り、露店を冷やかして王都を歩いていた。しかし、途中であまりのエレインからの接触の多さにターシャとアルムが乗り込んできて喧嘩となり、最終的にはその二人が同道することになった。そして三人が争うように久斗を引っ張り合い、最後は警護してくれていたジェシカが止めに入るという騒動になった。
そう言ったことを淡々と告げると、ウォカとルーアは頬をひくつかせて感想を述べた。
「それはなんというか、ご愁傷様」
「あの三人にかかればミノタウロスすら勝てないヒサトでも無理か」
二人がそう述べている間に、ずっと寝ていたフォクシが起きるとさっと久斗の膝の上に乗った。そして、久斗にもたれ掛かるとまた寝始めていた。その様子に三人が癒されていると扉を叩く音がした。
「マロイだ、久斗はいるかい?」
次いで聞こえてきた声に三人は顔を見合わせる。そしてウォカとルーアが久斗に顎をしゃくると久斗はフォクシを降ろして扉を開ける。
「マロイさん、どうしたんですか?」
「おお、坊主。お前さんに聞きたいことがあってな。中に入ってもいいか?」
マロイの問いかけに久斗はウォカとルーアに振り向く。二人にも声は届いており、頷きを以って許可を出した。
「大丈夫です。どうぞ」
「すまないな。邪魔するぞ」
マロイは部屋に入ると久斗と同室の二人にそう声をかける。そして久斗が寝台に腰かけてフォクシを抱き上げるのを見ると、その前に胡坐をかいて座った。
「その狐ちゃんも元気にしているのか」
「はい。ただ他の人にはまだ懐かなくて……。辛うじてリンちゃんが抱きあげられるくらいです」
久斗が少し困った顔で答えるとマロイはくっくっくと喉を鳴らした。
「そりゃ、召喚獣だからな。やっぱり召喚主にしか懐かないものじゃないんじゃないか。と、そんな話をしに来たんじゃなかった」
久斗は首を傾げて尋ねる。
「どうしたんですか?」
「いやなに、猫嬢ちゃんから聞いたんだがな。お前さん、刀まで召喚したんだって?」
マロイがそう聞くと、マロイを除く三人の視線が壁に立て掛けられている一振りの刀へと動いた。それを追いかけるようにして刀を発見したマロイは久斗にいきなり土下座をした。
「ちょ、ちょっと。マロイさんどうしたんですか?」
「頼む! あの刀を見せてくれんか? どんなものか人目でもいい。頼む」
「そんな、土下座なんてしなくても見せますよ」
久斗は少し急いで刀を取ると鞘に収めたままマロイに差し出した。
「どうぞ」
神妙に受け取ったマロイは鞘や柄などの拵えを丹念に見つめる。その姿は一種神聖なもののように三人には感じられた。
「抜いていいか?」
「あー、抜けないと思いますよ」
久斗の言葉に首を傾げるマロイ。そしてモノは試しと抜こうとするが、その瞬間に刀は久斗の手元へと転移していた。
「ほう、さすがは召喚武器といったところか。持ち主以外には使わせる気がないということだな」
マロイは感心していたが、その目は明らかに未練が残っていた。それを察した久斗はすっと刀を抜きマロイが良く見えるように掲げた。その刃は人を魅了するような妖しい輝きを秘め、その刃文は見事なまでに波打っていた。マロイはその刀から視線を外せなくなっていた。それほどまでに目の前に掲げられている刀に見入っていた。
「あの、もういいですか?」
「いや、もう少し。できれば色々な角度で眺めたい」
そう言うや否や、腰を上げると刀を中心に久斗の周りをぐるぐると回る。そして眺め始めて五分が経ったところでようやっと満足し、腰を下ろした。
「いやー堪能した。ありがとうよ。東洋の刀、それも極上の物を見せてもらえるたぁ思ってなかったからな。本当運が良いわい。がっはっはっは」
久斗は刀を抜いた時同様にすっと収め、また壁に掛けた。疲れた様子を見せない久斗に疑問を抱いたマロイはその点について指摘する。
「お前さん、あれだけ持っていたのに疲れとらんのか?」
「この刀は僕が持つとき、重さがなくなってるんですよ。エレインさんやジェシカ姉さんが言うには刀自体には重さがあるけれど、僕には感じられないようになっているとか」
その久斗の言にマロイはつい唸ってしまっていた。
「うーむ。それは研究したい。とても研究したいが、お前さん確かそのうち国内を巡るんだったよな?」
「はい、しーちゃんを見つけるにはそれが一番いいと団長が言いましたので」
久斗は迷いのない顔ではっきりと答えた。それにマロイは嬉しい半面、残念な気持ちを抱いた。しかし、その気持ちを押し殺して久斗を応援した。
「そうか。必ず見つけてこいよ。お前さんがそこまで必死になる相手なんだ。俺らも一目見てみたいしな」
その後、刀を見せてもらったお礼を述べマロイは久斗の部屋を後にした。久斗はマロイの応援に感謝し、改めて詩音を見つけることを心の中で誓った。
それから一週間が経った。その間、久斗はターシャやアルムとの逢引を済ませた他、旅立ちへの準備に余念がなかった。
まず国内を巡るということになり、付いていくのはターシャやエレインといったいつもの大人組に加え、同室のウォカ、ルーア。他に一緒に地下迷宮に潜ったコニー、リン。さらにはリンと同室のキーラとなった。
総勢十名ということで馬車は団内でも大きめのものが与えられ、馬も三頭という大盤振る舞いであった。そのことで久斗はバスカーやエストに感謝していたが、バスカー達からすれば捜すことができないことに対する申し訳なさからであった。それを言われても久斗は感謝していた。
そして出発当日、雲ひとつない青空が広がり旅立ちの日としては最適な状態であった。出発を目前に控え馬車には旅に必要な物が所狭しと積まれ、玄関に勢揃いした旅に出る団員を見送るために大勢の団員が集まっていた。その中にはバスカーやエストといった「風の旅団」幹部もいた。
「おー。これまた良い天気じゃねえか。これはお天道様もお前さんの出発を祝福してるんだな」
バスカーは出発前に挨拶に来た久斗にそう告げる。エストも似たような事を告げ、そして最後にお願いを申し出た。
「では久斗君、いってらっしゃい。できれば国内を見回っている間も定期的に連絡を入れて欲しいのです。傭兵ギルドを通じて行えますからお願いしますね」
「はい。それじゃあ行ってきます」
久斗は元気よく答え、ターシャと共に御者席に乗り込み出発する。そして出発の合図を告げる。
「それじゃあ行ってきます!」
「おう、いつでも戻ってくるんだぞ。それと無茶だけはするなよ」
「お元気で。君達の行く末に祝福を」
久斗が大きな声で告げたのに呼応して、見送りの人々から盛大な送り出しが行われた。
こうして久斗は「風の旅団」本隊から離れ、自分の道を進んでいくこととなった。その先に広がる異世界の大地は広大で、久斗は希望と期待、そして一抹の不安を胸に旅立つのであった。
一章少年期編 完
読んで下さりありがとうございます。
一章はここまでとなり、次回からは二章に移りますが更新頻度は変わらずいこうと思っておりますので次章でもぜひお付き合いください。




