西園寺 帝夜紋度
物の近くには怪物はいなくって、意外とすんなりと建物の中に入ることができた……んだけど。
「こっ、ここどこ……!?」
さっき案内板見てきたはずなのに!ちゃんと進んだはずなのに!スカイさんが言ってたとこに一向に辿り着けない!!
てかそもそも会議室14って何!?会議室も30くらいあるんだけど!?スカトラの社内どんだけ広いの!!
……あ、そうだ!スカイさんの電話に掛け直して助けを求めよう!履歴も残ってるし!
私がスマホを取り出したその時。
「……誰や」
「ひあっ!?」
私は驚いてスマホを撮り落としてしまい、慌てて拾い上げる。
そして声がした方を見ると、1人の少年が立っていた。
……あれ、私より背が低い?年下なのかな?
そんなことを思っていると。
「誰やって聞いてるんや!答えろや!」
ひえええ!!怖い!怖すぎる!!関西弁も相まって怖すぎるっ!!!
「なっ、七森きららです……」
「なんや、スカイさんが誘ってた人か。侵入者やと思ってなあ。いやあ、すまんすまん」
そう言うと彼はニカっと笑った。
いやホント笑い話じゃないって……
「あの、あなたは誰ですか?」
「自己紹介がまだやったか。僕は西園寺 帝夜紋度。帝夜って呼んでほしい。高2やで」
えっ、私より年上!?
「……なんやその目は。僕の背が低いから年下やと思ったんちゃうやろな?」
「そそそそそそんなわけ……」
それよりも西園寺……どこかで聞いたことあるような……あっ!
「西園寺ってあの日本一のお金持ちって呼ばれている西園寺!?」
「そうや!僕は西園寺家の長男やで!」
ドヤっとする帝夜さん。
これはホントにドヤっていいことだと思う。
「……で、きららはなんでここにいるん?」
……あ、忘れてた。
「えっと……迷子です」
「あっと、そうなんか。まあスカトラは広いからなあ。僕でもいまだに迷子になることあるで。で、どこ行く予定や?」
「えっと……スカイさんに会議室14に来いと言われたんですが……」
「お、僕もちょうどスカイさんに収集かけられたから行くとこなんや。案内するで」
ニカっと笑った帝夜さん。
さっきの怒鳴り声の人と別人みたいだ……
「さっきは怒鳴って悪かったな。最近スカトラもモンスターに侵入されないようにって守りを強化してるから」
「……ああ、確か人に化けるものもいるんですよね。ニュースで見ました」
「そや。まあ普段僕はあんな怖くないっすから安心していいで~」
そう言う人ほど怒ると怖いと言うことを私は知っている……




