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リング~家族の絆 石橋を叩いて渡りたい~  作者: オスゴリラ
第1章
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第2話

「ただいまぁ」

帰宅後、我が家の駐車場にバイクを止め足早に玄関に向かい扉を開けた。もう外は冬の寒さで身体は冷えきっている。

「宗ちゃんおかえり」

私を迎えてくれたのは妻の美晴。

結婚して二十七年になり娘が二人。二十五才になる長女と二十才になる次女を産んでいるのにもかかわらず、かなり若く見える。俺から見ても三十代後半から四十代代前半に見える可愛い妻だ。何故私と結婚したのだろうか?と思えるほど若く可愛い私の自慢できる妻だ。実年齢は五十前だというのに・・・


美晴は専業主婦ではなく午前中のみパートで働いていて、昼からは家のことをやってくれている。それは私の収入がそんな多くない為、パートに出てくれているのだ。車のローンに家のローンと払うものが多いのに私の給料が下がったときに『私も働く!』と言い出したのだ。(頭があがらないな・・)


「宗ちゃん宗ちゃん!」

私の可愛い妻が、防寒具を脱いでいる途中の私にパタパタと駆け寄ってきた。なんだろぅ?


「今日のお昼のニュースでね、ダンジョンのドロップ品が高額で落札されたんだって」


ダンジョンのドロップ品が高額落札かぁ。って事はオークションってことだよな?・・あぁそう言えばダンジョン産専用のオークションサイトがあったな。国内ダンジョンのドロップ品を国外に転売させにくくする為に国が積極的に買取りを行い、余剰分をオークションにかけているってニュースでやってたな。国内の資源だから当たり前と言えば当たり前か。


「それで、いくらになった?」

百万二百万ぐらいにはなったのかな?


「聞いて驚くなかれ。なんと五千万円!」


えっ?五千万円?

家のローンや車のローンを払ってもお釣りがくるじゃないか。

よし!明日からダンジョンに行くぞ!…ってならないよ。五十歳手前の私がダンジョンに行っても即あの世に行ってしまう。実際に、ダンジョンに潜ってあの世に旅立った人はかなりいる。我々日本だけでもだ。世界規模で考えたら、そりゃもう…ね…


「ねぇねぇ宗ちゃん。明日一緒にダンジョンの講習行ってみない?」


へっ?一緒にダンジョンの講習ってことは、一緒にダンジョンに潜るってこと?


「ちょっと待って。一緒に行くってこと?」


「勿論。だって一攫千金だよ?しかもダンジョンで活動していたら若返り効果があるらしいし」


『あぁ若返りたいわぁ』なんて言っている貴方は十二分に見た目が若いですから!と心のなかで叫んでみた。


「若返りは置いておいて、ダンジョンに行きたいって言うんなら別にいいんだけど本当に行く気?」


『勿の論よ!あっ!一攫千金もいいけど若返りのほうが重要かも!!』なんて言いながら両頬に手を当ててクネクネしている。おいおい、目的が変わってるじゃん。


「わかったわかった。明日ダンジョン講習受けて、明後日ダンジョンに潜るでいい?」

満面の笑みを浮かべて『うん!』なんていっちゃって…可愛いなコンチクショウ。

まぁいいか。危険そうなら即時撤退でいいだろぅ。


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