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 映画「JOKER」を見た。実は以前も見たことあるのだが、私はバットマンシリーズに詳しいわけでもなく、ただ誘われるままについて行って見た映画なので結末がいまいち分からなかったのだ。ただ残念なことに、昨日改めて見返してみてもいまいちよく分からない幕引きとなっていた。ただその後バットマンを見て思ったことは、バットマンシリーズで出てくるジョーカーと映画「JOKER」の主人公としてのジョーカーは明らかに別人ではないだろうか。映画監督の方もバットマンシリーズとは切り離して作ったという感じのことを言っていたし、まあ別のものとして作られたのだろう。


 で、結局ネットの考察を見たのだが、あと今さらだが完全にネタバレの話をしているのでまだ見ていない方は注意してほしい。ネットの考察では映画のほぼすべてがジョーカーの妄想であったというような考察がなされていた。それについては納得であるし、同意するところだ。ところがなぜかバットマンが存在しないとか、ジョーカーは現代にすでに存在しているとか、そういったよくわからない考察で締めくくられていた。

 いやいや、どう考えてもそこまでいけば答えが出ている気がするのだが。映画のラストシーンにある精神病棟はそれまでと打って変わって真っ白で清潔な、現代らしいつくりを見せいてる。精神病棟だからといえばそうなのかもしれないが、映画で語られていた1980年代のアメリカ、しかもゴッサムシティという環境においてあれほど綺麗な造りの病院が突然出てくるのはあまりに不自然に思えた。物語の主人公であるアーサーという男が現代の人間で、映画のほとんどが彼の妄想であるというのはその通りであろう。

 そして妄想のなかでまるでジョーカーのように描かれているアーサーは、実際のところ現代に生きる極度の精神病を抱えた一般人にすぎないということだ。バットマンを知っている彼が、まるで悲劇、いや喜劇というべきなのだろうか? 転がり落ち狂気に飲まれジョーカーというスターになる物語そのものが、彼のジョークであり、この映画そのものであったように感じる。


 まあ果たしてそれがどういうセンスのジョークかは私には分からない。単にどんでん返しということか、悪とは社会の歪みが生むものということか、それともバットマンという物語に影響されて本当の狂人が現れるというジョークなのか。

 そもそもジョークとはどういったものだろうか。本末転倒、という言葉が近い気がするがそれほど狭義のものでもない気がする。つまるところ、ジョークなんてのはフィーリングであり、それについて真剣に頭を悩ますことこそナンセンスであり、つまらないジョークだ。

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