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 現代では当然のようにトイレがある。かつてはそうでなかった。そうでなかったときにどうしていたのか。汲み取り式、あるいはそこらに集める、川に垂れ流す、といった形なのだろうか。

 日本の上下水道の始まりは1880年頃であるという。近代化の基礎となる技術が発明され、普及されていく時代だ。上水道では綺麗な水を、下水道では汚い水を、それぞれ交わることのないよう流していく。言うのは簡単だが、あらゆる建物が存在することを考慮すると物凄く大変なことは明らかだ。

 東京下水道局が下水道の地図を公開しているので自分の家回りを軽く見てみた。見た感じ、ほとんどの道路には下水管があるのだな、というぐらいの感想しかでてこない。これは確かに工事が大変そうだ。しかし下水管の工事をするときは当然下水の流れを止めると思うのだが、どうやって止めるのだろうか。一時的に滞留が可能なのか、それとも他の場所から逃がすのか。滞留は無理な気がするので、さすがに後者になるような気がする。


 本当はトイレの話をしようと思っていたのだけど、どうにも上下水道の話が気になりだした。帝国に主人公たちが忍び込む際にはお決まりのように下水道を使う。帝国の下にはアリの巣のように広大な下水道が張り巡らされているのだ。そこには地上では生きられないような脛に傷のある者や、犯罪組織の塒、果てには軟体生物の怪物が潜んでいるという。そんなにデカい施設なら絶えずメンテナンスが入っていそうな気もするが、そこは警備の目も薄いのだ。

 実際に小説で出てくるような下水道とはどのようなものか。その参考になりそうなものといえば、かの有名な古代ローマの下水道だ。と思ったのだが、あまり参考資料が見つからない。下水道があったことは確からしいが、張り巡らされているという感じではなく、大きな下水道が一本通っていたというものだろうか。

 ローマの上下水道がすごい、というのは下水道よりも上水道の話のようだ。というのも、当時の技術でいえば水を流す手段は重力に限られた。だから、下水道はただ丘の上から下に流れる道を作れば簡単にできたようだ。しかし、上水道はそうはいかない。丘の上よりさらに高い場所から綺麗な水が流れるようにしないといけないのだ。その上水道と通すために作られたのが有名な水道橋というわけだ。なぜあんな高い場所に水と通す橋を作ったのかと当時は疑問に思っていた。しかも沈殿槽や貯水槽があり、逆サイフォンの原理といったものも利用されていたようだ。ローマってすごい。

 ちなみにサイフォンの原理というのは、高い場所にある水から低い場所にある水に管を通したとき、管が途中でさらに高い場所にいっても、低い方に水が流れる原理のことらしい。逆サイフォンの原理は管が途中でさらに低い場所を通っても水が流れるということらしい。不思議だな。

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