25 10/1
最近、生活のバランスが変わってきた気がする。以前ほどコンテンツを視聴するだけの時間がなくなってきた。応用情報の試験まであと二週間ということもあって、できるだけ勉強する時間を取るようにしている。あの私がだ。勉強が好きかと聞かれたら当然首を振るだろうが、嫌いかと聞かれたら迷った末に首を振ると思う。知識には関連性があるからだろうか。これまで色んなことを知ってきた。それだけたくさんのストックがあると、これとこれは関連がありそうだな、とかいうのがそこそこ出てくる。その気づきを楽しんでいるのかもしれない。
それに私は夢想するがけっこう好きなので、そういった想像は知識があるほどよりリアリティがあって個人的に満足できる。でも昔はもっと色々な妄想をしていたと思うのだけど、大人になってからというもの妄想のレパートリーが格段に減った。特に寝る前の妄想なんてのは顕著で、私には寝るときに使う妄想がまるでセットのように決まっている。そろそろ新しい妄想があってもいいかもしれない。
以前ローファンタジーのストーリーを考えていたときに、インターネット通信を盗み見れる主人公という設定を描いていた。私たちが普段使っているWi-Fiやスマートフォンの通信は電磁波であり、それは波長が異なるだけで太陽光やX線なんかと同じものだ。蛇が赤外線を認識できるように、拡張された人間であれば電磁波を認識し、その内容を魔法によって複合できるかもしれない。
通常ならば電磁波を捉えたとしても、通信の内容は暗号化されている。暗号は合言葉なしには複合できないように、現代技術の粋が集っている。インターネット技術を支えるのは暗号化技術といっても過言ではないというほどに、暗号化というのは非常に重要な概念だ。でもそれを超常的な力で無視することができたらどうなるだろう。
その人の個人情報はもちろん、VPNやダークウェブといった暗号化を前提としたネットワークを無力化することができる。もちろん今のサービスはIDとパスワードさえわかればログインできるなんてものは減っているが、それでもやりようがあるということだ。どのようにして、どんな悪いことができるだろうか、そういうことを考えているとちょっとワクワクする。もともとハッキング技術とかけっこう好きだったし。だから悪いことをしようとも思わないが。
私が本気で悪いことをしようと思ったら、ハッキング技術を学ぶより人間のミスや傾向を学ぶと思う。今の技術において脆弱性を突いて正しいセキュリティのあるネットワークに侵入する、パソコンを乗っ取るなんてのは不可能に近い。せいぜいゼロデイ攻撃といわれるものがある程度だろうか。セキュリティの最大の穴はいつだって人間が作っている。単純なパスワード、ひらっきぱなしのパソコン、初期パスワードのルーター、雑に捨てられたセキュリティ情報の書類、誰が置いたか分からない共有フォルダのセキュリティ情報。たとえアルバイトでもその会社のネットワークに近づけばいくらでも脆弱性を見つけれらるだろう。なぜなら人間は機械のように完璧ではないからだ。
だから今のセキュリティはゼロトラストと呼ばれる、鼻から人間を信じないセキュリティ構成になっていることが多い。それでも知っている人が見れば、回避方法は見つかるのだろうなと思う。




