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 今年も新潟ガーラ湯沢のスパルタンレースに参加してきた。でも、今回はただのスパルタンレースじゃねぇぞ。ド級のスパルタンレース、21kmを走るBeastだ。

 日本で一番過酷なレースといわれるスパルタンレースだが、スパルタンレース内にも種類がある。今まで参加してきたのはOpenと呼ばれる、初心者向けのコースであった。これでも運動をしていない人にとっては非常に過酷な競技になる。去年は学生時代の後輩が参加していたが、レース終了後に何度も戻してしまっていた。Opneでもそれぐらい厳しい戦いなのだが、Beastはその4倍の距離を走ることになる。あまりに頭の悪い増え方に閉口するしかない。言い忘れていたがOpenは5kmになる。


 単純にキロ数でいえば、キツイキツイと騒ぐほどのことではない。私は休日にはよく10kmぐらい走りにいっているし、まあ試してはいないが20kmでも走れるだろうという自負がある。では何がキツイのかといえば、坂と足場の悪さがきつい。途中にあるいくつもの競技も辛いのは違いないが、一番しんどいのは間違いなく坂と足場の悪さだ。21kmのほとんどがスキー場のコースと同じ場所を走っている。登りと降りを延々と繰り返すうちに太ももが破壊され、硬直し、もはや歩くことすらかなわなくなる。それでも小休止を挟みながら、足を引きずりながら、必死になって進み続けるしかない。他の人も待たせているのだから私が止まっているわけにはいかないのだ。 

 私は体力には自信がある人間だったのだが、今回ばかりは自分を情けないと思った。あのような無様を何度も晒す羽目になるとは。Openが比較的余裕でクリアできていたので、Beastもなんとかなるだろうと思ってしまっていたのだ。ひとつ言い訳をしておくとするなら、底の擦り切れたランニングシューズを履いていったことが敗因のひとつだ。そう思いこむことで私の平静を保つことにする。でも次回は登山靴を履いていく予定なので、言い訳はできなくなるだろう。


 これほどバテバテになるまで自分を追い込んだのは久しぶりの経験だ。高校生のころ、柔道をやっていたとき以来かもしれない。そういう意味で私の精神は弱くなってしまったのだろうか。中途半端に体力がついたせいで完全に追い込まれる前にそこそこの戦果を挙げてしまっていたのだろう。自分の心を強くするためにも、今一度新しい追い込み方を考えた方が良いかもしれない。

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