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23 11/5


 お風呂からあがると、なぜか甘い焼き菓子の香りが漂ってきた。11月だというのに比較的暑いので、窓を開けていたからどこかから流れてきたのだろうか。それにしては洗濯機の近くでほんのりと二度三度と香っただけで、それ以降感じとれなくなったのだが。

 だが、その一瞬で、私は甘い焼き菓子が食べたいという気分になった。クッキーでもスコーンでも、アップルパイでもいい。焼きたての香ばしい焼き菓子が食べたいという気分になったのだ。それは、昨日見た魔法使いの嫁が影響しているとも思われる。今日は別にそれについて考えているわけでもなかったのだが、ふと香りが漂ってきたときに、すぐに想起したのはまさしくそれであった。イングランドの片田舎の一軒家で、少し冷たくなり風にさらわれる落ち葉を窓の外に象って、私はソファで秋の移ろいを感じる。手元には当然温かい紅茶だ。今日は何の日だろうか、でも何も外に出る必要がないのは間違いないだろう。でるとすれば、庭にちょっとした用向きがある程度だ。

 そうして寛いでいると、キッチンのほうから香ばしい焼き菓子の香りが流れてくる。きっと世話好きなシルキーが私のために何かお菓子を作ってくれているのだろう。私はそれを待ちどおしく思う。そういうシチュエーションがフラッシュバックしたのだ。言葉にすると長いが、フラッシュバックというぐらいなので一瞬の出来事であった。


 そういうわけで外に出てクッキーを買いにいってきた。近くのスーパーは23時までやっているとおもっていたが、勘違いだったらしく22時で閉店していたようだ。なので少し離れたコンビニエンスストアまで歩いてむかうことになった。もう私にクッキーを食べないという選択肢はなかったのだ。

 それで買ってきたクッキーを電子レンジに突っ込んで焼いてみたのだが、期待していた香りとは少し違うような気がする。と思っていたが、ちょっと多めに焼いてみたら理想に近い香りになった。きっとバターの焦げる臭いなのだろう。さっきまでちょっとバタ臭いなと思っていたが、これならなかなか食欲をそそる香りだ。味も申し分ない。ただ焼いた場合は少し冷めるのを待ってからの方がよさげだな。焼きたてだとクッキーが柔らかすぎるし、熱さで甘さが分からなくなってしまう。

 この三連休はぶっちゃけアニメと小説でほとんど終わってしまったが、まあ悪い休日ではなかった。何もせずに過ごすよりはいいだろう。何より、金がかからないのがいい。今日の夜飯は少しだけ豪遊したが、それでも1500ちょいだろう。先月の出費もしっかりと手取りを越えていたので、いっかい出費については見直したほうがいいかもしれないな。

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